「ことば」という幻影―近代日本の言語イデオロギー

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750329253
  • NDC分類 810.9
  • Cコード C0010

内容説明

『「国語」という思想』の続編ともいえる本著では、「植民地異民族」から「方言話者」「ろう者」「外国人労働者」までをも視野に入れつつ、近代日本で言語イデオロギーが果たしてきた役割をさらに深くたどり、来るべき言語的民主主義のすがたを展望する。

目次

言語という装置
文字から文体へ―漢字と言語的近代
「東京語」の表象の成立
柳田国男と「国語」の思想
「狭義の日本人」と「広義の日本人」―山路愛山『日本人民史』をめぐって
「正音」の帝国
国語学・言語学・国学
「国語」ということばの新しさ
「日本語」と「国語」のはざま
「日本語」への絶望
「国語」と言語的公共性
手話言語と言語政策
多言語主義と言語的民主主義

著者等紹介

イヨンスク[イヨンスク]
韓国全羅南道順天市生まれ。延世大学校文科大学卒。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。現在、一橋大学大学院言語社会研究科教授。専攻は社会言語学。『「国語」という思想』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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samandabadra

1
もがいている。 あとがきにあったが、そんな感じもする。 とはいえ「国語」という思想 に近い話題の論文にはなるほどと思うものがあった2009/05/10

あだこ

0
著者の言うとおり、前著の補遺として本書を位置づけられるが、13年という年月はそれを許さない。手話言語など新たな視野を提供しようと苦心されているが、導き出されるものも同じ。前著の批判に対する答え方も納得できず、残念。柳田論はまぁまぁか。2009/11/05

よこづな

0
「国語」は自然を装い、「日本語」は帝国のたくらみを隠し持つ。/ろう者は日本語を母語としない日本人に含まれる。2009/07/20

hisajun

0
☆☆★★★(途中まで読んだけどあんまおもろくないし止めてもうた。)2009/03/28

KtSwmq

0
近代以降、国語がいかに政治的な目論見をもって形成されてゆくのかを論じている。柳田国男や山路愛山に始まり、近代の日本語思想をクリアに説明している。また日本手話と日本語対応手話の違いなど、ろう者の言語共同体のアイデンティティについて論じる章も勉強になった。グローバリズムが進むにつれ、「無味乾燥なものとしての共通語(英語)と、日本独自の精神性を持つ歴史ある国語」という二分法が強化され得ること、二分法を解体するには絶えずその他多くの言語共同体へ目をやるべきという指摘はその通りであると思った。2021/10/13

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