Q&A 死刑問題の基礎知識

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  • サイズ A5判/ページ数 126p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784750319520
  • NDC分類 326.41
  • Cコード C0036

出版社内容情報

死刑制度はなぜ廃止されないのか、死刑制度は犯罪抑止力があるのか、死刑囚の日常生活と執行の時はどんな様子なのかをわかりやすく解説、死刑制度廃止についての基本的問題点を整理する。巻末に死刑廃止にまつわる条約、決議、法案要綱などの資料を付す。

死刑問題がわかる20問
Q1:国際的視野から見た死刑廃止の状況は?
Q2:国連の死刑廃止条約の内容は?
Q3:アメリカの死刑廃止状況は?
Q4:アジア諸国における死刑廃止の状況は?
Q5:死刑判決を受けるのはどんな犯罪を犯したときか?
Q6:死刑廃止運動の最近の状況は?
Q7:憲法13条「個人の尊重」と死刑
Q8:憲法31条「科刑の制約」、36条「残虐な刑罰の禁止」と死刑
Q9:死刑存置の主たる根拠は何か?
Q10:死刑存廃に、国民世論はどのように関係するか?
Q11:死刑判決に誤判の可能性はないのか?
Q12:死刑には犯罪抑止力があるのか?
Q13:犯罪被害者の感情から死刑は必要か?
Q14:犯罪被害者補償はどうなっているか?
Q15:死刑と無期懲役の選択にどのような基準があるか?
Q16:死刑囚の日常生活は?
Q17:死刑はどのようにして執行されるのか?
Q18:死刑に直面する者の権利の保障は?
Q19:終身刑は、死刑より残虐であるか?
Q20:死刑廃止を推進する議員連盟の「死刑廃止法案」の内容は?

付録:参考資料
 (1)死刑廃止条約
 (2)国連人権委

あとがき
 1989年12月15日に国連による「死刑廃止条約」が制定されて、すでに14年余が過ぎた。世界の死刑廃止状況は、本書でも述べているように事実上、世界の過半数が廃止している。ところが日本では、いぜんとして前途多難な状況にある。とりわけ地下鉄サリン事件発生(1995年3月20日)以後、日本の死刑廃止運動は、正直言って逆風の中に立たされている。しかし、その逆風の中でこそ、真の死刑廃止への路を開かなければならない。
 1994年4月に超党派で結成された「死刑廃止を推進する議員連盟」は、昨年末に事実上の「死刑廃止法案」を公表し、国会に法案上程の準備を進めている。同法案は重無期懲役(終身刑)の新設と死刑執行停止を柱としているが、これより先、与党3党による「終身刑プロジェクト」が発足し、終身刑導入についての討議がなされ、筆者も参加する機会が与えられた。終身刑の導入については異論もあるが、死刑が現存する日本において被害者感情や、重刑罰化の風潮の中で、多くの死刑存置論者をも納得させる手段として終身刑の採用は、死刑廃止戦略の1つとして導入すべきである、というのが筆者の持論である。
 むろん死刑が絶対悪であるとの信

目次

死刑問題がわかる20問(国際的視野から見た死刑廃止の状況は?;国連の死刑廃止条約の内容は?;アメリカの死刑廃止状況は?;アジア諸国における死刑廃止の状況は?;死刑判決を受けるのはどんな犯罪を犯したときか?;死刑廃止運動の最近の状況は?;憲法13条「個人の尊重」と死刑;憲法31条「科刑の制約」、36条「残虐な刑罰の禁止」と死刑;死刑存置の主たる根拠は何か?;死刑存廃に、国民世論はどのように関係するか? ほか)
付録 参考資料

著者等紹介

菊田幸一[キクタコウイチ]
1934年生まれ。1957年中央大学法学部卒業後、明治大学大学院にて刑事法学を専攻。在学中に法務省法務総合研究所研究官補となり、64年に大学院博士課程修了。1975年より、明治大学法学部教授(犯罪学)・法学博士。2004年弁護士登録
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