出版社内容情報
「日本人の常識」が差別に無自覚な日本人を再生産し,生きづらい在日コリアンの現実はなおもつづいている。実際に起きた差別事件から在日コリアンのアイデンティティ,日本社会の差別性を問いかける。差別問題の本質への再考を迫る啓発書。
一部 開かれた存在となるために
マイノリティの幸運[グ スーヨン]
のびのび,生き生き,「キムとして」[キム ソンヒョ]
在日コリアンのアイデンティティと精神障害[金長壽]
二部 差別事件に第三者的立場はない
差別事件を目撃して[成田信義]
なぜ被害者が「悪者」になってしまうのか[小松裕]
歴史から学ぶ[川本民明]
三部 「同化」ではなく「共生」を
差別から見た自分史断片[高橋敬基]
悔い改めて・赦されて・生きる[関田貴雄]
日向基地雑感[犬養光博]
土壌を変える[下田洋一]
与えられない権利[(亠+裴)美沙]
内容説明
日本人は在日コリアンをよく知らないために、ステレオタイプ化して見る傾向がある。しかし、実際の在日コリアンは、それぞれの思いを抱えながらさまざまに生きている。本書は、在日コリアンの差別問題を取り上げた文集である。
目次
1部 開かれた存在となるために(マイノリティの幸運;のびのび、生き生き、「キムとして」―牧師館にオモニ宣教師がやって来た!;在日コリアンのアイデンティティと精神障害―特に在日症候群について)
2部 差別事件に第三者的立場はない(差別事件を目撃して;なぜ被害者が「悪者」になってしまうのか;歴史から学ぶ)
3部 「同化」ではなく「共生」を(差別から見た自分史断片;悔い改めて・赦されて・生きる;日向基地雑感 ほか)
著者等紹介
山下誠也[ヤマシタセイヤ]
1939年8月、福岡県生まれ。日本バプテスト連盟常務理事、牧師
キムソンヒョ[キムソンヒョ]
1959年5月、大阪府布施市(現・東大阪市)生まれ。在日大韓基督教熊本教会牧師
日隈光男[ヒグマミツオ]
1938年4月、東京都生まれ。品川バプテスト教会牧師
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