内容説明
本書は、ヨーロッパでのトルコ人移民に関わる問題を通じて、「民族」や「文化」の相違が、いかなる問題として立ち現れるのか明らかにする試みである。激しく揺れ動くドイツを中心に、トルコ人移民の側が、今、何を「問題」としているのかを手がかりに、異なる文化、異なる民族との共生にとって、何が必要なのかを探究することを全体の主題としている。
目次
1 創りだす共存―ヨーロッパのトルコ人移民をめぐる現実とは何か
2 移民と国民のあいだ―トルコ人市議会議員の証言
3 崩れた壁と崩れない壁
4 創られる衝突―多民族共存に挑戦する新たな言説