ラン

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  • サイズ B6判/ページ数 463p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652079331
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

越えたくて、会いたくて、私は走りはじめた。直木賞受賞第1作。

著者等紹介

森絵都[モリエト]
1968年、東京に生まれる。早稲田大学卒業。90年、『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞。『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞を受賞。『カラフル』で産経児童出版文化賞を受賞。『つきのふね』で野間児童文芸賞を受賞。『DIVE!!』(全4巻)で小学館児童出版文化賞を受賞。2006年『風に舞いあがるビニールシート』で第135回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くろり - しろくろりちよ

100
読みやすい文章。ページはあるけれど、軽快に走っていくようにに読める。あの世とこの世を繋ぐ40キロのレーン。それを日没から日付が変わるまでの間に越える「レーン越え」をすれば、死んでしまった家族に会いに行くことができる―その後ろ向きな目標のためだけに走り始める環。始めは一人で。そのうち人と関わることが苦手だったのに、チームに加わってまで。そこで極端にうろし向きで閉じこもりがちだった環が死者の世界ではなく未来に目を向け始める。変わっていく環の心の在りようが、明るい光となって差し込む。2011/02/06

きんぎょっち

93
序盤、主役のかたくなな性格に苦手意識を持ったが、子どもが「この本、面白いよ」と言っていたので、がんばって読んだ。読むうちに、「こんな設定・展開があるんだ~」と新鮮になり、ラン仲間の個性が出てくるころには面白くなってきた。読了して、主役がかたくななのは私には想像もつかないつらい経験をしてきたからだし、そのままたった一人で生きる彼女に「前を向け」なんて簡単に言えるわけがないのに、人の心を想像することもせず簡単に批判するなんて、私はずいぶん傲慢な人間になっていたんだなぁ…と反省。簡単じゃない勇気をもらえる作品。2018/02/28

しろいるか

79
40kmを6時間以内で走りたい!環のこの目標は、過去にこだわり「死者」に会うためのもの。最後にわだかまりを残したまま家族全員に死なれるという経験に、悔恨の深さを思い知らされる。以来孤独の中で生きてきた環が、「イージーランナーズ」のメンバーと共に過ごすうち、走る目的が変わっていく姿にエールを送りながら読んだ。良くも悪くも真知栄子が印象的。そして紺野さんの最後の手紙に見えた光も嬉しかった。亡くなった人を偲ぶ気持ちを忘れず、それでも残された人は前へ進んでいく。多くの尊い命が奪われた今だからこそ深く心に刻まれた。2011/04/01

しいたけ

74
私にもレーンを超えて会いたい人がいる。ぶつけたい思いがある。確かめたい暖かさがある。認めたい事実がある。環の心に降りてきた言葉「あきらめなきゃいけないことがある」が、私の胸をも締めつける。つらいけれど、走らなければならないのはこの世界。彼らが溶けているこの世界を、大事に生きたいと思う。「だって、彼らがそこにいる」。ラスト5行でこみ上げた熱いものが、明日を生きる希望になる。2016/05/04

七色一味

69
読破。 てっきり『DIVE!』のような感動青春スポーツ巨編かとおもいきや、結構グダグダ、ダレダレな女の子が主人公。タイトルから想像できるように、RUNがバックボーンな物語です。この設定にどんな意味があるのか、と思う部分もありますが…。いい話であることには変りないし、面白ければOK!よし、走るぞ!とはならないかもしれないけど、なんだかんだで前を向く姿がイイです。2011/08/27

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