よりみちパン!セ
人間の条件―そんなものない

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 392p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652078556
  • NDC分類 K361
  • Cコード C0330

内容説明

「できる」か「できない」かで人間の価値が決まる。できれば、多く取ることができる。―そんなこの世のきまりや価値が、正しい理由はない。だったらなぜそうなっているのか、そしてどうするのか、社会は人は、どうあれるのか。おとしまえをつけねばならない。―泣く子も黙る「生存学」のたおやかな巨匠が、はじめてやさしく語り尽くす。マンガ、イラスト多数、対話も収録。

目次

できなくてなんだ
ならどうならよいか・1
しかしこの世の仕組み―私たちの社会は変だ
でも社会はそうじゃないかという話
人は違うものを信じている
差は仕方がない、必要だというお話について
「機会の平等」というお話がいけてない話
むしろ差は大きくなる
文句の言い方
世界の分け方
違いへの応じ方
材料も仕事も分ける

著者等紹介

立岩真也[タテイワシンヤ]
1960年、新潟県・佐渡島生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。立命館大学グローバルCOE(卓越した研究拠点)「“生存学”創成拠点―障老病異と共に暮らす世界の創造」拠点リーダー、同大学「生存学研究センター」センター長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さえきかずひこ

11
凄い本だ。著者はものごとを微細に、奥深く、原理的に考え、問い続けていく。この姿勢はほとんど哲学者のあり方としか思えない。中腰でかがみながら、ふんばりながら、込み入ったことを丁寧に書いてゆく。性急にものごとを決めたり、判断することを静かにいさめてゆく一冊。橋本治や細馬宏通の書くものが好きな方は読んだらハマると思います。いやー、びっくりした! 2018/02/08

ichiro-k

10
中学生向けの書籍ということだが、その年齢の時を振り返ってみると、頭・性格が悪く、向上心・やる気のない中学生で「自分が何者かもはっきり分からない」ようなヤツだった(いまでもそう・・だからこうなっちゃた)読みにくかったが、要するに著者は⇒①信用されていない人達がたとえば正義を語り、押しつけることが、かえって正義の価値を下げ、信用を低くしている。それは失望と冷笑しか生まない。②この社会は危機でもないし、将来は特別明るくもないが暗くはない。未来・危機・目標を言い立てる人には気をつけたほうがよい(本文より)2010/11/06

hakootoko

7
障害のある方が自立して生活する。あらゆる資源を活用し再編成しフルに活用する。健常者の少し変わった生活のように失敗したからやめますなんてことは出来ない。失敗すれば死ぬからだ。そこには別の仕方の「家族」「コミュニティ」「社会」を考えるうえで参考になることで溢れているかも。苦しいなら死を。容易で周りは楽かもしれない。死ぬための技術は多くある。苦しみがあれば技術を。楽しく生きる技術はそんなにない。新自由主義とは、すべてを産業化してしまうこと。なら、ALSの患者の生活を向上させるような技術を開発して儲けてみたら。2020/09/02

スプリント

5
悩んでいたり、迷っていたりする人には背中を押してくれる良書かもしれないです。2018/07/29

美和.com

4
こういう考え方がよいから\このような状況はおかしいから、それに合わせた社会の仕組みを作ろう、というのが真っ当な順番なはず。 いろんなことを言ってそうさせない人たちがいるけれど、社会を変えられないどんな理由があったって、正しくないことが正しいことに変わるんだろうか? うーん。 とにかく、未来、危機、目標を言い立てる人には気をつけた方がよい。その通り。 そして、これを読める体力のある中学生は尊敬に値するな…。2018/03/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/634047
  • ご注意事項