内容説明
無理しておとなになる必要なんて、ぜんぜんなかった。「今」は「将来」のための手段なんかじゃないし、「一人前」になっちゃったおとなの人だって、ホントはいつだって、降りていける。いっしょにコドモやりません?
目次
序章 おとなになる必要、本当にアリ?
第1章 「夢」と「進路」、なぜ違う?
第2章 「勝ち負け」ゲーム、スタートラインに秘密あり!
第3章 「おとな」の女、なんかイタそう…
第4章 「正しさ」の扱いかた―コドモどうしがつながるために
著者等紹介
貴戸理恵[キドリエ]
1978年福岡県生まれ。現在は東京大学大学院の博士課程に在学中。大学時代に出会った研究者、小熊英二さんと上野千鶴子さんの影響で社会学に興味を持つ。コドモ・若者と学校の問題について考えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しおり
7
薄ボンヤリと感じていた思いに形をくれた一冊だった。スタート地点はみんな一緒なんかじゃない。格差は存在する。昔も今も男に生まれたかったと思うのは、女に生まれたハンディがほんとに重いからだ。それから、空気。「普通は」「できてあたりまえ」「流れに添わない人間はズルい」こんなの人を苦しめるだけだ。やりたくてもできない人やどうしてもやれない人は苦しんでいるのに、あくまで空気を読ませ、守らせて、人が侵されていくのは病的だ。2013/04/14
ひやしなむる
6
人とのコミュニケーションが苦手な私。お客さんへの接し方がなってないと注意を受ける。笑顔が足りない、声はもうオクターブ高く、今の対応だと切れ味が鋭すぎる気軽に何でも聞きやすい雰囲気を出せ、出来る人を演じろ…。「自分の意に介さないことでも、大人なんだし、仕事なんだし、やってもらわないと」と言われたが、いえ、決して意に介さないとか思ってないですまだ始めたばかりで余裕がなくて……声もこれでも結構高くしてます地声がすごい低いんです私……とか言っても言い訳にしか聞こえない。大人って大変。コドモのままでいたいよ。2013/04/03
ひじり☆
4
自分とは全く違う視点で社会を見て来たんだな…と感じた。2015/07/31
うー。
4
ほんとに必要としてる子のもとにこの本が届くといいなあ。 生きづらいのはあなたのせいじゃない。 生きづらくても生きづらいなりに楽しめるんじゃないか。そんな社会になってないのがおかしいじゃないか! 読む力はけっこう必要な本だけど、部分的にでもあなたを助ける言葉に満ちた本です。2013/08/01
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4
自分を抑圧する社会の構造に如何に抵抗するかを説いた本。社会学の入り口の更に入り口の解説書と言った感じ。2013/01/31