グレイのしっぽ

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  • サイズ B6判/ページ数 178p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784652072226
  • NDC分類 645.6
  • Cコード C0393

出版社内容情報

グレイはハスキー犬で5年も生きてきた。ガンにたおれ、去っていった日々を絵と文でつづる鎮魂の書。グレイ三部作の完結編です。   中学生

内容説明

アリの行列、折れた木の枝、日陰にのこった雪のかたまり…グレイが立ち止まると私も止まり、目と目が合うと、「いいものみつけたねえ」としみじみうなずきあった。―おまえは犬で私は絵描き。おまえの死をけして目をそらさないで見とどけよう。

目次

みえない犬(公園;朝;夜 ほか)
グレイのしっぽ(グレイの不安;新しい家;グレイの安心 ほか)
時を超えて(空のてんらん会;1000人のチェロ・コンサート)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Rosemary*

48
愛犬(ハスキー犬)グレイとの日常を綴ったシリーズの最終作であり闘病記となっています。いせさんのセンスある文章と愛情溢れるイラストにグレイがより身近に感じられます。自身の愛犬との最期と重なり涙が溢れる。グレイがいることで感じられる景色や感情、失ったものの大きさが胸にズシリと響く。グレイとともに過ごした想いはチェロの響きにのり空の上のグレイに届き、見えないしっぽをふっていることででしょう。2015/01/12

ねむねむあくび♪

45
グレイというシベリアンハスキー犬を看取るお話…(;_;)ペットの数が子供の数を越えた今の日本では、もっともっと読まれるべき本。登録しようとしてこの作品のレビューの少なさに驚く…。今、お家にわんこやにゃんこがいる人は、一つの参考としてぜひ読んで欲しい。ペットの介護をする家族の気持ちがよく分かる。最後まで世話をするということは、どういうことなのか。別れは必ずやって来るのだから…。有川浩さんの旅猫リポートと同じくらい、たくさんの人にこの作品が読まれて、多くの人がいつか来る日に備えられますように…。2013/09/04

emi*

22
読友さんの感想で知った本。これは涙がじんわり浮かぶ本でした。痛い、辛いと、言葉で言えない分、動物の看取りは、ことの他神経を配ってあげたい。いせさんのグレイを丸ごと受け止める覚悟に頭が下がりました。いせさんのお父様と、グレイのスキンシップの場面、鼻と鼻をくっつけて、、の件。あぁ、いいな。心が通い合った瞬間。時折挟まれる、見開きに渡るイラストも秀逸。2013/09/27

ベル@bell-zou

18
そうか、もうグレイはいないんだ。最初でそう分かったとき、泣かないぞ、と決めて読み始めた。壮絶なグレイとの闘病生活。仕事もチェロも手を抜かないいせさんと、ただその日を生きるグレイ。「雲のてんらん会」はそんな中で描かれた作品だった。”星野道夫が極北の空に吸い込まれていった”という行に、あぁ…。と声がもれる。空で繋がっていたのか、と、ここでも思わされる。グレイの弔いに特別なことはせず骨も何も手元に残さなかったといういせさんに、共感。読むのが辛い作品だけれど、いせさんの描くグレイの眼差しや素振りが可愛く癒される。2018/05/25

織町

15
“グレイよ、私はけして目をそらすまい。しっかりとおまえの死を見届けようと思う”癌に侵されたグレイ。死の余命宣告。どんなにか残酷なことだったろう。弱っていくその姿は、どんなにか辛くて悲しかったろうか。動けなくなったグレイちゃんが、最後の力を振り絞って選んだ台所。皆が過ごす場所。皆のことが大好きだから、一緒にいたいから。どこを読んでも辛くてたまらない。けど、グレイちゃんは『ね』と、語りかけてくる。面白いね、美味しいね、おかしいね、楽しい『ね』と。いせさんを通して、グレイちゃんに出会えて、良かった。2015/06/07

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