空のひきだし

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  • サイズ B6判/ページ数 141p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652071571
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

空を見上げ雲を見ることが大好きな絵描きがつづる日々の暮らし。歓びと怒り哀しみを空の風景にたくしてつづる珠玉のエッセイ。   小学校高学年~中学生

内容説明

言葉のスケッチ、スケッチでつづるエッセイ。おとといの怒り、あさっての夢、あふれでる私をすいとってくれる雲、風、光。

目次

はぐれ雲
ひつじ雲
ひこうき雲
徒雲
線状巻雲
北海道の雲
青い空
湧く

彩雲〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

(C17H26O4)

90
ご家族や犬のグレイやチェロ。いせさんの日常にある(あった)想いを言葉とスケッチで空のひきだしに収めたエッセイ。たくさんの種類の雲がいせさんのこころ模様をうつしています。澄みわたる青空は青空で、雲のある空は雲のある空で。いせさんの描く空は大きくてわたしは小さくて、なんだか切なくなってしまいました。雲にわたしのこころを乗せたら、風がどこか遠くまでさらっていってくれればいいのにと思うけれど、そうね、しまうというより、空にあずけてみよう、なんて甘えたわたしは思います。 2020/07/17

よこたん

50
“水は映ったものの色となり、風は世界の果てを知らず、雲はひとつとて同じ形はなく、雲は風景を変えていく。” 絵本『雲のてんらん会』とほんのり関連しているような、いせさんの思い出、詩、徒然なる言葉、そしてスケッチが沢山詰まった素敵な一冊だった。いつも心惹かれる、なんとも言い表せない青色を産みだす主のことを、少し知ることができて嬉しい。「花信風」の花にこだわるエピソードにふふふとなる。「曼荼羅」の雲に乗って去りゆく穏やかに微笑む犬の姿に、数十年前に見送ったうちの犬の面影が重なり、こらえきれず大泣きしてしまった。2018/08/13

Rosemary*

49
雲が、ひとつとして同じ形がないように日々の暮らしの中の一瞬、一瞬をいせさんならではの視点、感性で切りとった心のつぶやき。織りなす言葉の中に優しさと愛がたくさん詰まっていました。また、絵描きと言う生業に真摯に向き合う覚悟が感じられます。なかの素描もとっても素敵。チェロの演奏のように重厚感をゆっくり時間をかけて味わいたい一冊です。2014/10/04

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

49
「もうちょっと子供でいよう」を生涯貫いた画家の父、自由に生きたい娘と社会の枠にはめようとする世間、末期がんの愛犬、仕事などについて徒然に綴ったエッセイ。いせさんは以前、網膜はく離を患い、回復するまでの約1年は視る対象に虹色のエッジがかかっていたそうです。それが作風にも影響しているとのこと。そんな辛い思い出を「印象派の画家はみな網膜はく離かと思った」と語れる大人の姿勢は本当に格好いい。空や雲のモチーフに惹かれる理由は切ない。ラフスケッチのような挿絵が私物のノートみたいで、作者を身近に感じさせてくれます。2014/06/12

KAZOO

46
童話作家のいせひでこさんが雑誌に連載された随筆をまとめたものです。ご自分の家族のことや詩や散文詩がいせさんが書かれたデッサンと共に掲載されています。優しい筆致で筆者の人柄がわかるような気がします。時たまこのような本を読むと疲れきったこころが救われるような気がします。2015/02/16

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