出版社内容情報
カザルスのセロに魅せられてひとりの画家が旅を行く。スペインの美しい風景の中にさまざまな感動的な出会いをみつけた……。 小学校高学年～中学生
内容説明
女ひとり、スケッチブック片手に旅に出る。スペイン、そして東北。カザルスの弾くセロ―その魂のふるさとを訪ね、賢治の修羅にひきつけられるように花巻、遠野を訪れる手作りの旅。
目次
第１章 カザルスへの旅（プラド；ベンドレル、サンサルバドル；クレモナ；ブレンナー峠；汽車の旅）
第２章 パリひとり時代
第３章 もうひとつの旅（遠野、花巻の旅；賢治の修羅；賢治のセロ）
第４章 はこだて幻想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanegon69＠凍結中
65
前半はパブロ・カザルスの足跡を辿る旅、そして一人きりで過ごしたパリでの生活、後半は宮沢賢治への熱い思い、東北での賢治の足跡を辿る旅について書かれたエッセイ。特に前半のカザルスの足跡を辿る旅とパリでの孤独な一人暮らしがとても印象的でした。あの素晴らしい絵描きの伊勢英子さんという一人の人間のリアルな姿がとてもわかります。思いついたら吉日、熱い思いに任せて突撃してしまう、そんな印象でした。セロ（チェロ）や絵、パリ、フランス語、カザルス、宮沢賢治、、夢中になったらもう止まらない伊勢さんのパワーを感じる一作です！2019/12/05
みそさざえ
8
絵本を読んで伊勢英子さんという人がどんな人なのかちょっと覗いてみるつもりで読み始めたのだが、なんと、彼女の生き方を直視した深い内容の本であった。カザルスに惹かれ、賢治の修羅と自身の修羅を照らし合わせ見つめるまなざしが厳しく寂しい。フランス、スペイン、東北、そして「チェロ」という楽器が入り交りながら語られていることで、私個人の関心がぐっと高まった。立原道造は初めて聞く名前。さらにこの著者のことを知りたくなってきた。2016/07/02
星落秋風五丈原
2
画家の伊勢英子さんがスペインで2週間の放浪の旅をした時の紀行文。幼い時チェロを学んだ伊勢英子は日本に夫と子供を残して偉大なセロ弾きカザルスの国に旅立つ。2005/05/12
kei
0
☆☆☆☆2011/01/10
