内容説明
「氏族仏教」が、「宮廷仏教」「国家仏教」へと変化をとげた白鳳時代。現人神である天皇によって、律令国家が構築されていく過程で、天照大神という皇祖神が生み出され、神仏習合がすすんでいった。本書では、政治に組み込まれながら変化した律令仏教と、公的になった聖徳太子信仰について追究し、行基による民衆仏教成立前夜までの姿を伝える。
目次
2 白鳳仏教史(天武天皇と仏教;天武天皇の仏教信仰;「国家仏教」の成立と展開;持統天皇と仏教;「都市」の寺と「山」の寺;経典と学衆;律令体制と仏教;神仏習合;行基の足跡―「民衆仏教」の開幕)