出版社内容情報
多くの出土品から、細石刃文化、縄文の土器と集落、亀ヶ岡文化などに迫る。東アジアで独自の発展を遂げた、東北文化の夜明けを描く。
内容説明
原始時代の「東北」で、人びとはいかに生活を営んだのか。多くの出土品から、旧石器の利器と技法、細石刃文化、縄文の土器と集落、亀ヶ岡文化などに迫る。東アジアの中で独自の発展を遂げた、東北文化の夜明けを描く。
目次
序 石器時代の東北
1 氷河時代の人類生活を探る
2 旧石器人の装備と変動
3 地球温暖化と縄文的適応へ
4 東北縄文集落の姿
5 縄文土器と原始社会
6 亀ヶ岡文化の実像
7 東北アジアのなかの東北先史文化
著者等紹介
阿子島香[アコシマカオル]
1955年宮城県に生まれる。1980年東北大学大学院文学研究科博士課程前期修了。1993年米国ニューメキシコ大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。現在、東北大学大学院文学研究科考古学専攻分野教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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AICHAN
15
図書館本。学者先生たちの論文みたいな本。一般人向けにするためだいぶ手を入れたのだとは思うが、専門用語や論文的な書き方が鼻について仕方なかった。確かに文章は論理的ではあるのだが平易とはとても言いがたい。人に情報を正しく伝えるという意味合いにおいて文章を論理的にするなら、それはわかりやすく情報を伝えるものにならなければいけない。そこに専門用語は不要だし学者間でのみ通用する言い回しなどは害悪でさえある。読んで疲れた。内容をよく見てから借りるのだった。図書館から借りることに少し慣れたので今後はそうしよう。2016/05/19
mike_sugino
1
図書館で借りて読了。以前読んだ「縄文の生活誌」では新石器時代についての記述が捏造事件を受けてかなりカットされていたが、盛り沢山に記載されていて一安心。ただ、期待した縄文時代の生活誌に関しては分量が少なく、新たな発見もなく残念。全体的に学術論文まんまの文章で、合間にコラムをはさんでやっとこさ一般向け書籍に仕立てた感じ。2021/01/28
遊動する旧石器人
0
2015年8月第1刷。東北地方を主な舞台とした古代史シリーズの第1巻。旧石器時代から亀ヶ岡文化までの約4万年の歴史を描く。おおよそ時系列にそって進むが、最終章は東北アジアからみた東北地方を述べ、極東地方などの話もでてくる。個人的には苦手な縄文時代が、時系列やモノによってうまく区分されていたので、内容が非常に把握しやすい状態であった。西日本の方にも是非読んで欲しい1冊。2016/04/08