内容説明
「炭素14年代測定法」の衝撃が、これまでの弥生文化像を覆しつつある。東アジアの国際情勢、鉄器がない当初の数百年、広まりの遅い水田稲作、村や墳墓の景観…。五〇〇年遡る“新”弥生時代における日本列島像を描く。
目次
第二次炭素14年代革命―プロローグ
新しい弥生の世界へ
鉄器のない水田稲作の時代―「イネと鉄」から「イネと石」の弥生文化へ
なかなか広まらなかった水田稲作
変わる弥生村のイメージ―弥生集落論の見直し
弥生文化の輪郭―前三~前二世紀における日本列島内の諸文化
「イネと鉄」から「イネと石」の弥生文化へ―エピローグ
著者等紹介
藤尾慎一郎[フジオシンイチロウ]
1959年、福岡県に生まれる。1986年、九州大学大学院博士課程単位取得退学。現在、国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おらひらお
5
2011年初版。弥生時代の開始が約500年さかのぼる説を提示し、反論等のその後の経過と、500年さかのぼることによって、おおきく変わることになる弥生時代のイメージを解説したものです。稲作の伝播はかなりの時間を要し、時間的・地域的ぼかしの存在を指摘しています。2013/01/12
mimm
3
炭素14年代測定法で、弥生時代が500年遡る。まだ批判も多い説だけど(それに対しての反論もまた良い!)、時間が長くなったことでゆっくりとした稲作の広がりや文化の混在、人口の増え方などが生き生きと見えてきた気がします。久し振りに歴博行きたくなりました。2012/01/22
たぬき
2
弥生も 普通の新石器2014/07/02
Junko Yamamoto
1
弥生時代は深い。。。2020/02/22