歴史文化ライブラリー
戦争とハンセン病

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642056878
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C0320

内容説明

弱い発症力にもかかわらず生涯隔離されたハンセン病患者たち。戦地で発症した兵士の処遇、植民地療養所など、隔離政策と戦争の関係を解明。日本の戦争責任とハンセン病患者への人権侵害にひそむ、差別の構造を追及する。

目次

戦争とハンセン病―プロローグ
戦争と隔離(日清・日露―アジア・太平洋戦争と隔離;戦後に続く戦争の影)
戦時下のハンセン病患者(戦時下のハンセン病療養所;重監房の開設;戦場のハンセン病患者)
植民地・占領地のハンセン病患者(アジア侵略と隔離;「東亜の癩」;中国占領地の隔離政策;「満州国」隔離政策;「南陽群島」での虐殺)
近現代史における平和と人権の課題―エピローグ

著者等紹介

藤野豊[フジノユタカ]
1952年、横浜市に生まれる。専攻、日本近現代史。現在、ハンセン病問題ふるさとネットワーク富山代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Schuhschnabel

1
近代日本とその支配地域におけるハンセン病患者の処遇がいかに戦争に左右されたかに焦点を当てている本。最初の日清・日露戦争と隔離政策との結びつきについては断定するには根拠が不十分な部分もあるが、それ以降については経験者の語りを中心にしながら説得的に展開されている。光田健輔なる人物に頻繁に言及されていて、たしかに問題発言は多いと思うが、内容を見ると信憑性や実行性に乏しく、本当にこの人が政策決定に強い影響力を持っていたのか疑問である。ハンセン病行政に長く携わっていたから、ご意見番みたいになっていたのかもしれない。2021/04/23

kiriya shinichiro

0
よくこの本を書いてくれた、と思います! 実は、不思議だったんだよね。それまでそこまで迫害されてなかったはずのハンセン病患者が、近代になって急に隔離されたのが。薬が見つかってすぐ治る病気になったのに、強制収容されたり、子どもができないよう強制断種されたりっていうことが。この本でだいぶ謎がとけました。強制労働させられて手指や足を失った人がいたり、南の島の療養所に押し込められてた人なんか、虐殺されてたなんて……! ひろく読まれて欲しいと思います。戦争にいたる過程は今の僕らにとって他人事じゃないです。2016/01/19

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