歴史文化ライブラリー<br> アニミズムの世界

歴史文化ライブラリー
アニミズムの世界

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642054164
  • NDC分類 163.3
  • Cコード C0320

内容説明

自然に対して生命を感じ、崇拝する信仰=アニミズム。本書は死霊崇拝を中心に、日本列島から東南アジアにかけてのアニミズムの実態を、豊富な事例をもとに明らかにし、人間の心の底に横たわる自然への思いを見つめなおす。

目次

アニミズムとは何か
日本列島における死霊アニミズム
墓の民俗
埋葬の祭祀
墓参り供養と死霊
両墓制を読む
東南アジア稲作社会の死霊

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

35
第1章「アニミズムとは何か」、第2章「日本列島における死霊アニミズム」が概論としてわかりやすかったが、本書の中心は祖霊・自然霊と関わる様々な祭祀の中で、死霊アニミズムとしての埋葬に関わる墓制である。現代の都市居住者には縁遠い死者の埋葬について、コミュニティ内での役割や貢献度、老若男女・家族観により区別される例、遺体を埋葬する場所と遺族やコミュニティのメンバーが実際に参る場所が峻別されている両墓制の記述は詳しい。「祖霊・自然霊と人間の関わり」そのものに興味があるワッピーにとっては、やや上流の情報だったかな。2020/09/07

テツ

21
人は死んでしまったらそこで終わりだ。遺された人々は彼or彼女のいない世界を生きていくけれど、本人の世界と人格はそこで絶たれる。でもそうは思いたくなかったんだよなきっと。本来意味を持たない大自然のメカニズムの全てに人格と神格を見出したように、存在したのなら必ず引き受けなくてはならないだけで意味などない死というイベントに意味を見出し「その後」があるとしたかった。死と死者をどう扱うのかについての発明って凄まじい。アニミズム的な世界の捉え方って森羅万象全てに意味を見出し安心するために人が試行錯誤した結果なのかな。2019/12/15

Heyryo Motoyama

1
自然物質を霊的存在として信仰したり、死霊や生霊を認めて儀式を行うというアニミズム。宗教的な感覚を超えた道徳的なものであるとも思う。 この本の半分以上は墓の話。日本の色んな地方における祀り方とその意味が書かれてあり面白い。2017/06/22

ビリー

1
自分としては、自然現象や動植物なんかに対する精霊信仰のことを読みたかったけど、本書は人の埋葬とか死霊とかについて記載した死霊アニミズムの本。日本の個々の集落における死生観をベースに、東南アジアなどとの比較が若干入ってる。僕としては当初の目的とは違ったものの、こないだ見てきたばかりのバラナシの火葬の風景なんかを思い出しながら日本とインドの共通点や相違点を考えつつ読んだ。2014/01/15

烟々羅

1
「読んだ」といえるほどきちんと読んでない、何回かめくったに等しいようなものだけど、忘れてから再読を避けるための個人的な記録としては「読了」なのです。日本~アジアで近辺の、死者とのつきあい方それぞれを淡々と描いたもの、だと思う。きっと2012/01/12

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