内容説明
親鸞についての書物は多いが、本書は、親鸞の思想を総体的に把握してその構造を明らかにし、思想史的に位置づけることを目的とした。また、親鸞自身の設定した「七高僧」のうち、最重要と思われる曇鸞・善導を中心にとりあげ、親鸞の思想への影響関係を『教行信証』をはじめとする著作への引用の検証により考察した。
目次
第1部 親鸞の思想構造(研究史(家永三郎氏;松野純孝氏;重松明久氏;古田武彦氏)と本書の視点
親鸞における道綽の意義
親鸞における曇鸞の意義
親鸞における善導の意義
親鸞における曇鸞と善導)
第2部 親鸞晩年に強調された思想(「自然法爾」思想について;如来等同思想について)