内容説明
平安漢詩文研究の進展のためには、基礎資料の充実が望まれる。本書は『円珍和尚伝』『中右記部類紙背漢詩』白居易の「新楽府」注など新資料を紹介し、新出の『勧学会記』『尚歯会詩』を解析、文学史に位置づけ、また漢詩佚文の発掘に基づいて新知見を加える。新出資料にはすべて翻刻を付す。
目次
第1部 僧伝(『延暦僧録』考;『延暦僧録』『淡海居士伝』佚文;金剛寺蔵『円珍和尚伝』)
第2部 詩作の場と漢詩文(延喜7年大井河御幸詩;『勧学会記』について;安和2年粟田殿尚歯会詩;寛仁2年藤原頼通大饗屏風詩;永承5年北野聖廟法華講詩;北野作文考)
第3部 詩文拾遺(佚存平安朝詩注;落書拾遺;〈無名仏教摘句抄〉について;『中右記部類』巻28紙背漢詩をめぐって)
付篇(金剛寺蔵新楽府注)