出版社内容情報
奥村 隆[オクムラ タカシ]
著・文・その他
内容説明
社会学者はなにを「謎」ととらえ、どのように格闘してきたのか。社会学の成立と展開を、はじめて学ぶ大学生への講義ライブというかたちで解説。
目次
第1章 「社会学」のはじまり―社会という謎
第2章 カール・マルクス―資本という謎
第3章 エミール・デュルケーム―連帯という謎
第4章 マックス・ヴェーバー―行為という謎
第5章 ゲオルク・ジンメル―距離という謎
第6章 シカゴ学派とミード―アメリカという謎
第7章 パーソンズとマートン―秩序という謎
第8章 亡命者たちの社会学―ナチズムという謎
著者等紹介
奥村隆[オクムラタカシ]
1961年徳島県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。東京大学文学部助手、千葉大学文学部講師・助教授を経て、立教大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
19
Ⅱは出ることあるのかね2023/01/10
りょうみや
13
大学の授業を意識した分かりやすい口語調で、かつそれなりに深い社会学の本。社会学史でもあり、主要な理論の解説書でもある。社会学者達も社会の一部であり、彼らが歩んだ人生とその思想がどのように繋がっているかを意識して書かれており、その部分が特に良い。個人的にはやはりジンメルの社会の捉え方が一番しっくりくる。本書を持ってしてもパーソンズはよくわからない。問題は本書は前編で2014年刊行なのだが、後半のⅡは発売が未だいつになるか分からないことだ。2019/03/23
なーちゃま
6
社会学者が打ち立ててきた理論は社会に関する「謎」から始まった…いい捉え方。読んだ中で最も共感できたのはジンメルかな。「結合」と「分離」は同時に起こるという考え方、どこでも応用できそう。「社会学史と仲良くなろう!」という目的で一番読みやすそうなこの本から読んでみたけど、講義形式のような語調が読みやすかった。実況中継みたいで。構造主義の話とかは本書に含まれていないので別途参照(後半の本?)する必要がある。2020/01/19
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
2
有斐閣アルマの良識を代表するような、入門教科書。社会学について興味を持った人がまず手にする一冊。あるいは、公務員試験に社会学の範囲が出るんですと悩んでる大学生が手にする一冊。あるいは、社会科学の知識を一応勉強しとこうかなと考えた古風な人文学専攻の学部生が手にする一冊。社会科学の学問はその成立背景が重要ということで、社会学という学問の成立は、フランス革命という大きな社会変化を背景に持っています、との解説から入るあたりも良識な教科書の面目躍如。参考文献も充実しているので、大学の講義は行かなくても大丈夫な一冊。2020/01/04
spanasu
2
はたして本書の続編であるという『社会学の歴史Ⅱ』はいつ出るのか。社会学者は先人の叡智を受け、社会に参加したり距離をおいたりしながら社会の謎に迫ってることがわかった。理解できたかでいうと微妙な人もいたので今後も学んでいきたい。2019/05/26