立命館大学人文科学研究所研究叢書<br> 新しい公共性―そのフロンティア

立命館大学人文科学研究所研究叢書
新しい公共性―そのフロンティア

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 394p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784641199590
  • NDC分類 311.04
  • Cコード C3031

出版社内容情報


序 章 新しい公共性を求めて…山口 定
第1章 H・アーレントと公共空間の思想…佐藤春吉
第2章 家族・親密圏・公共性…佐藤和夫
第3章 多文化主義から見た公共性問題…西川長夫
第4章 多元的民主主義と公共性…後藤玲子
第5章 分配的正義論…立岩真也
第6章 歴史学と公共性論…小関素明
第7章 公共事業の公共性…宮本憲一
第8章 ガバナンスと「市民社会の公共化」…篠田武司
第9章 国民国家を超える公共圏の可能性…中村健吾
第10章 戦後憲法体制と沖縄問題…中富公一
第11章 自治体における公共空間…富野暉一郎
第12章 公共性と市民的積極参加の制度デザイン…村山 皓
第13章 メディア政策と公共性…ファン・ソンビン(黄盛彬)
第14章 放送メディアの公共性と市民アクセス…津田正夫
第15章 途上国における「公共性」問題……松下 冽

内容説明

「新しい公共性」とは、どのような形、どのような内容をもつものか。まともな社会が存続しうるためには、時代にふさわしい「公共性」が構築されねばならない。にもかかわらず、わが国では現在、「官」による「公共」の独占が大きく揺らぐ一方、それに取って代わるべき「市民的公共性」もなお未成熟で、政治・社会・経済の諸領域から「公共性」を問う緊張感が失われてしまった観がある。「新しい公共性」はいかなる内容・手続きによって形成されるべきか。そこでのフロンティア、とりわけ芽生えつつある新しい動向を解明し、人文・社会科学諸領域からの解答を試みる。

目次

新しい公共性を求めて―状況・理念・規準
第1部 公共性論の新しい視角(H.アーレントと公共空間の思想―J.ハーバーマスの視点を交えて;家族・親密圏;公共性―H・アーレントの公私観の視角から ほか)
第2部 公共性問題と政治経済学の新展開(公共事業の公共性―DevelopmentからSustainabilityへ;ガバナンスと「市民社会の公共化」―P.ハーストのアソシエーティブ・デモクラシー論をめぐって ほか)
第3部 自治体・メディア・国際社会―公共性の新たな舞台(戦後憲法体制と沖縄問題―公共空間論の視点から;自治体における公共空間―地方分権と公・共・私型社会 ほか)

著者等紹介

山口定[ヤマグチヤスシ]
1934年、鹿児島市生まれ。現在、立命館大学政策科学部教授(ドイツ現代史・政治過程論・政策研究専攻)

佐藤春吉[サトウハルキチ]
1950年、新発田市生まれ。現在、立命館大学産業社会学部教授(社会学・社会哲学専攻)

中島茂樹[ナカジマシゲキ]
立命館大学法学部教授

小関素明[オゼキモトアキ]
1962年、京都市生まれ。現在、立命館大学文学部助教授(日本史専攻)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。