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法と経済で読みとく雇用の世界―働くことの不安と楽しみ

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784641163898
  • NDC分類 366.21
  • Cコード C1033

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内容説明

2つの視点で、1つの世界を描き出す。多様な登場人物が織り成すリアルなストーリーと、法学と経済学の協働を通じて、自由と公正のあいだで揺れ動く雇用社会のメカニズムを探求する。

目次

法学と経済学の協働は可能か―自由と公正のあいだで
入社する前にクビだなんて―採用内定取消と解雇規制
パート勤めの苦しみと喜び―最低賃金と貧困対策
自由と保障の相克―労働者性
これが格差だ―非正社員
勝ち残るのは誰だ?―採用とマッチング
バブルのツケは誰が払う?―労働条件の不利益変更
残業はサービスしない―労働時間
つぐない―男女間の賃金・待遇格差
わが青春に悔いあり―職業訓練
捨てる神あれば、拾う神あり―障害者雇用
快楽の代償―服務規律
俺は使い捨てなのか―高齢者雇用
仲間は大切―労働組合
労働市場、政府の役割、そして、労働の法と経済学

著者等紹介

大内伸哉[オオウチシンヤ]
1963年生まれ。1995年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。現在、神戸大学大学院法学研究科教授。専攻:労働法

川口大司[カワグチダイジ]
1971年生まれ。2002年ミシガン州立大学大学院経済学研究科博士課程修了(Ph.D.in Economics)。現在、一橋大学大学院経済学研究科准教授。専攻:労働経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

46
著者の最も主張したいと思われるところを要約→・労働契約も一種の市場取引だから当事者間の自由にやってね!・でも当事者間の自由だけにすると最低限の生活も危なくなる人もいるかも!?・その最低限の生活保障は、企業がするの?国が負担するの?どっちがいいの?・「労働」の枠組みだけでなく、「社会保障」の枠組みと連動して考えようね★2013/02/19

koji

7
川口大司先生が2015年円城寺次郎記念賞を受賞されたことから、かねて、その論評をウォッチしている大内伸哉先生との共著である本書を読みました。期待に違わぬ力作です。「法学と経済学の協働」が主題ですが、物語も織り込み、実務との橋渡しも丁寧に書きこまれています。更に労働経済学は小池先生の影響から「聞き取りによる実証研究」のイメージが強かっただけに本書の視点は新鮮でした。アベノミクスによる政府の「賃金引上げ」への過剰な介入が、情報の非対称性、市場の失敗を超えて正当化されるか、私の問題意識を考える端緒にもなりました2015/12/20

たかしくん。

7
ストーリー仕立てで、雇用を出来る限り分かりやすく説明しています。確かに、物語の優子さんは、不当な扱いをされているような。。2013/03/19

おさむ

4
常々感じていた法学と経済学の思考方法の違いが、解雇規制を巡る比較を通じてすんなり理解できた。解雇の規制が原点、つまり紛争解決規範としての労働法に対し、取引に対する規制は極力消極的で、契約自由の原則を尊重する経済学、といった具合だ。読み進めていくと、解雇規制の強化は若者には不利といった点や、最低賃金の引き上げも同様に様々な副作用を生む点、同一労働同一賃金の日本での即導入の困難さなど、実社会への政策対応についても多くのことを学ぶことができた。総じていえるのは、政府の介入が決してベストではないということ。良書だ2012/12/27

リョウ

4
やはり傾向としては、全体として効率的な状態を目指してここの例外に目を瞑る経済学と、ここの例外的な事象ばかりに気を遣いすぎて全体のことを考えられない法学というステレオタイプな見方はあながち間違っていない。どちらもよりよい結果を求めているのにアプローチの仕方が異なるためどうしても対立しがち。両者の立場から論じる本書の試みは面白かった。2012/10/19

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