出版社内容情報
市場経済とは何か,どのように成長してきたのかをマクロとマイクロ双方の視角から明らかにする力作。自己消費生産と市場向生産を行ってきた農家が,家族構成の変化や市場変化にどのように対応してきたのかを,その形成,成立,展開というダイナミズムで描く。
内容説明
経済学と人類学双方の分析視角のもとに、人びとが家族構成の変動や市場の変化にどのように対応してきたのかを、その形成、成立、展開というダイナミズムで描く力作。
目次
序章 前工業化期日本の農家経済―主体均衡と市場経済
第1章 近世日本における農家経済の成立:近世前期の人口増加と「家」=直系家族の成立
第2章 小農家族経済論とチャヤーノフ理論:経済学と人類学の対話
第3章 近世日本の農家経済と世帯ライフサイクル:近世中期中部日本農村における耕作権移動と人口学的要因の相互連関
第4章 前工業化期日本の農家主体均衡:チャヤーノフ法則・副業就業化・小作化の相互連関
第5章 近世日本の農家経済と地主小作関係:幕末近畿農村における地主小作関係の展開と世帯ライフサイクル
第6章 近代日本の農家経済と地主小作関係:小作料率から見た長期的観察
第7章 農家経済とモラルエコノミー論:騒擾・村落・市場経済
第8章 数量経済史から見た幕末百姓一揆:1844~1867年、プロト工業化・都市化・モラルエコノミー
第9章 過剰就業と農家主体均衡:小農家族経済から見た近世・近代日本農村経済
著者等紹介
友部謙一[トモベケンイチ]
1960年生まれ。博士(経済学、大阪大学)。1984年慶應義塾大学経済学部卒業。徳山大学経済学部専任講師・助教授、慶應義塾大学経済学部助教授・教授をへて、大阪大学大学院経済学研究科教授(2007年4月着任)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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