内容説明
中央集権的福祉国家とソ連型社会主義の挫折が示す「政府の失敗」。そして、環境破壊と南北問題、東京一極集中が象徴する「市場の失敗」。これらを乗り越え「第3の道(新しい経済体制)」を探るキーワードは、われわれの日々の経済活動の容器としての〈地域〉である。このモチーフのもとに、地域構造・地域問題・地域政策という3層の理論構成により、「分権的福祉国家による内発的発展の道」をさぐりあて、さらに、自治に支えられた〈地域〉のグローバルな連帯を展望する、全く新しい「地域の政治経済学」体系の提案。
目次
序章 地域経済学の課題
第1部 地域の経済理論(地域経済;地域問題と地域政策;地域経済学の潮流)
第2部 地域経済の分析(第2次大戦前の日本経済と地域;現代の日本経済と地域;日本経済の地域的諸類型)
第3部 地域政策の展望(内発的発展論;国際化時代と地域政策)