内容説明
現在、近代社会は文明的な「さなぎ」の状態にあり、古い体質をスクラップして新たな体質をビルドする試みが営まれつつある。旧体質からの脱皮の試みが、社会生活のさまざまな場面でゆらぎ現象をもたらしている。個別で特殊なゆらぎ現象のなかには、新たな秩序のきざしが含まれているはずである。本書では、こうしたゆらぎ現象の背景にある仕組みを、できるだけ具体的なテーマに即して読み解こうとしたものである。
目次
はじめに 二一世紀への視線
第1章 近代のメタモルフォーゼ―混沌からの秩序形成
第2章 空白の中のアナザーランド―旅人たちはどこへ向かうのか
第3章 私だけのアンサンブル―マイナー志向と意味充実
第4章 旅人たちのヴァーチャル・コミュニティ―メディアの時代に「社会」はどのようにして可能か
第5章 超近代と脱近代のメビウス―電脳メディアがつくる個人・企業・公共