現代の不法行為法―法の理念と生活世界

現代の不法行為法―法の理念と生活世界

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784641037922
  • NDC分類 324.55
  • Cコード C1032

内容説明

現代の産業社会が生み出すさまざまな危険は、生活世界とシステムの管理、そして法としての不法行為法に大きな緊張と危機をもたらしている。不法行為法のかかえる問題を、民法・法社会学・法哲学・社会学の第一線の研究者が読み解く画期的な共同労作。

目次

はじめに 不法行為責任の道徳的基礎
1 法と生活世界(法的思考様式と日常的道徳意識―不法行為法における金銭賠償の原則をめぐって;システム化社会と責任の再構成―不法行為法の危機をめぐる社会倫理学的考察;日本社会とその紛争解決システム;現代コミュニティにおける事故補償問題)
2 法の言説と法過程(交渉的秩序と不法行為訴訟;法的言説空間における権力作用の解読;現代不法行為法における道徳化と脱道徳化―実定法学からのコメント;不法行為法における「不運」の位置について;不法行為をめぐる法的言説と日常の言説)
3 制度の論理と倫理(損害賠償制度の展開と「総合救済システム」論―棚瀬教授の批判によせて;損害賠償法理の道徳的基礎と民法理論;不法行為法の「危機」と「革命」の意義―アメリカの医療過誤訴訟を例にとって;交通事故被害者損害賠償の法理と道徳―フランスの制度変遷の理解を通して;法と感情―社会心理学的視点;共同体と責任―棚瀬理論への法哲学的応答)
まとめ 法の意味了解とコミュニティ