内容説明
激動する世界を前にしていまヨーロッパ近代の意味を問う。歴史研究の第一線から。
目次
第1部 報告とコメント(ヨーロッパ再考―過ぎ去ろうとしない「近代」;イギリス近代史の内と外―帝国の社会史へ;「もうひとつのフランス近代史」のために;国家社会主義―世界戦争の時代の「反近代」;国民国家の「近代」―ドイツの19・20世紀・他者としての近代;アメリカ合衆国とヨーロッパ近代;西洋近代とインド)
第2部 討論
第3部 再論と論評(報告者とコメンテーターの再論;批判と提言;おわりに―重たい歴史、かすかな希望)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hr
1
学生の時のテキストだったが、今になって執筆陣の面子に唸ってしまう僕は、当時はあまり勉強していなかったのだろう。2017/09/21
トキ
0
『史学概論』東京大学出版会, 2010年.の著者である遅塚忠躬さんが関わっているということで本書を手に取った。全体を通して、戦後歴史学に対する批判の空気が濃厚であり、司会者である遅塚さんが戦後歴史学的な考えとして非難の対象とされている印象を受けた。その意味でかなり驚いた。代替 (オルタナティブ) としての新概念、方法が、とりわけ川北稔氏から提示されており、歴史学界の雰囲気、空気といったものを感じた。しかし、戦後歴史学の枠組み、概念は、そこまで排斥または代替されないといけないものだろうかと疑問に思った。2020/01/18