内容説明
歴史の闇のなかで忘れられた「見えない人々」―ユダヤ人、ムスリム、異端者たち。敵意と憎悪の渦巻く世界で共生の秩序を求める現代人は、今まさに彼らの歴史を顧みるべきである。
目次
ヨーロッパはキリスト教世界か
第1部 ヨーロッパの宗教(聖地巡礼;生活者の信仰―動物・大地・人間;宗教界の激震)
第2部 忘れられた宗教的マイノリティ(改宗と再改宗の果てに―近世スペインのユダヤ人とコンベルソ;旅人たちの宗教―峠道の社会史;知られざる兄弟団―中近世スペインにおける宗教的マイノリティの相互扶助;近世ドイツ農村のユダヤ人―被差別民か隣人か;ムスリムに生まれて―地中海からサハラ以南に拡散するモリスコ;ヨーロッパからアメリカへ―アーミッシュの知られざる旅路)
非ヨーロッパ世界への接続
著者等紹介
関哲行[セキテツユキ]
1950年生まれ。上智大学大学院文学研究科博士課程修了。専攻:中近世スペイン史。現在、流通経済大学社会学部教授
踊共二[オドリトモジ]
1960年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専攻:中近世ヨーロッパ史(スイス・ドイツなど)。現在、武蔵大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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巽
1
賎民の話と思ってたら宗教改革と宗教マイノリティの話だった_(┐「ε:)_しかも半分スペイン_(┐「ε:)_私の無知が火を噴いたぜ_(┐「ε:)_アルプス領域史と巡礼路の話がツボ。服部先生のご本拝読せんとな_(┐「ε:)_キリシタンの話も大変興味深かった。日本の事例で兄弟団って結構違和感ある笑。周辺集団が兄弟団を通して同化していく、統制されてくのって普通の流れなんかなぁ。やっぱ移動は面白い、という結論。2016/12/03
ckagami
0
めちゃくちゃ面白かった。元ユダヤ教徒(元がつかないひとびとも)や元ムスリムがキリスト教徒と深く共生していたヨーロッパ社会の、都市や上層に限らない社会の歴史。2022/09/18