内容説明
グローバル化・IT革命を先導し、世界の経済社会構造をも変えたアメリカ。しかし、9.11事件や金融大恐慌など、超大国としての威信は揺らいでいる。新たに最現代の記述を増補し、アメリカの「原点」から「現在」までを追う。
目次
「新世界」の国アメリカ
イギリス領北アメリカの発展
アメリカ革命と連邦共和国の形成
西部の発展と南北戦争
移民の流入増大と多様化
産業社会の形成
二つの世界大戦とアメリカ
冷戦時代のアメリカ
差別廃止の成果と限界
あらたな保守主義の台頭
人種的・文化的な多様化
グローバル化の進展と覇権国アメリカの盛衰
著者等紹介
有賀貞[アルガタダシ]
1931年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。一橋大学名誉教授、聖学院大学総研名誉教授。専攻、アメリカ政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tieckP(ティークP)
3
人権問題に注目するのは悪いことではなく、題名が「アメリカ人権史」なら不満はないが、シリーズものとしてはもっと内容にバランスが取れていて欲しい。特に文化史は全然関心がないようで、文化人の人選も説明も政治に結びつけるのみで、黒人初の野球選手リッキー・ヘンダーソンとかアフリカ系で戦争忌避したモハメド・アリとか白人と黒人の音楽を合わせたエルビスとか六〇年代反戦のアイコンとしてのボブ・ディランというのでは(文化人としての価値説明としても)お粗末である。もう少し土の匂いのするアメリカも取り上げないと一面的ではないか。2018/03/12
百木
1
アメリカの通史を教科書的に。オバマの1期目までの内容。現在のアメリカが抱える諸問題にも触れている。コラムは興味深い題材が多くて良かった。(エリス島移民博物館、ユダヤ系アメリカ人、ピューリッツァー、合衆国最高裁判所、92年ロサンジェルス暴動等……)2017/08/11
pyonko
1
アメリカ史の建国から現在までの復習にちょうど良い。結構特定の出来事に合わせて乱読する方なので、この本で事象間の繋がりを確認できた。割と近年に改訂されていて○。2015/10/13
ジム
1
第二次世界大戦における、アメリカと日本のお互いの国に対する見方の違いが勉強になった。2015/07/24
鴨の足
0
『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』を読んでいる途中なんですが、そういや、まともにアメリカ通史を読んだことないなと思い手に取った本。大学の講義等を元にして書かれているので、読みやすく、ざっくりとアメリカ史を概観できます。また、コラムや参考文献の表記が充実してるので、アメリカ史の入門書に適してると思います。2012年のオバマ大統領までの内容ですが、トランプ大統領が生まれる遠因にも触れらています。著者の有賀氏は2013年に亡くならていますが、トランプ大統領の誕生をどう評したでしょうか。2017/02/09