内容説明
「人」にともなって「物」が動き、「物」を移すために「人」が動く。古代の日本列島と中国大陸や朝鮮半島との間を主な舞台として活躍した「人」には、遣唐使のような国家使節もいれば、危険を顧みず商売の品を船に満載した商人、また新天地を求めて往来する者まで多様な人びとがいる。そして彼らにともなって移動した「物」には、形を取る工芸品や書籍のようなものもあれば、技術・情報のような形を取らないものもある。本書では、海を越えて行き来した、さまざまな「人」と「物」に焦点をあてて、古代日本の、列島の外との交流の姿をおっている。
目次
「人物」の移動
1 日本律令国家の対外交流(東アジア世界への対応;律令法における世界観;対外交流のあり方 ほか)
2 東アジア国際貿易の展開と日本(外国使節のもたらす「物」;官司先買の基本方針;新羅王子金泰廉の来日と貿易 ほか)
3 海外情報と日本(「物」としての海外情報;情報の収集と管理の実例;律令国家と海外情報 ほか)
著者等紹介
石井正敏[イシイマサトシ]
1947年生まれ。中央大学大学院人文科学研究科博士課程単位修得。専攻、日本古代史。現在、中央大学文学部教授、博士(歴史学)
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