目次
朝鮮から華夷思想を考える意味
1 天下的世界認識と朝鮮
2 朝鮮と年号
3 朝鮮の両班知識人と華夷思想
著者等紹介
山内弘一[ヤマウチコウイチ]
1952年生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻、朝鮮王朝史、朝鮮儒教。現在、上智大学文学部教授
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感想・レビュー
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Omata Junichi
1
私たち、すなわち「日本人である」というアイデンティティを持つ者たちが本書に描かれた朝鮮の知識人たちの小中華たらんとした思想的営みを見るとき、果たしてそれを嘲笑することができるのだろうか。もし嘲笑するとして、果たしてそれは「文明」と「野蛮」という認識の枠組みを自明としていることに無自覚だからではないのか。日本語で書かれた本書を読む者は、こう問われているのではないかと思う。個人的には、朝鮮知識人は近世日本をどのように捉えていたのかがより詳しく知りたいところ。2020/06/30
カラス
1
半島国家の悲哀を感じる本。この本を読み終わった後は対馬海峡に感謝の念を捧げたくなる。朝鮮がお隣の国の思想にどんな影響を受けどんな態度を示してきたかがわかる内容。小中華という言葉を誇りを持って自称するようになってしまった朝鮮民族に対して哀しさを感じるが、一応理論的には中華と夷狄は血統や土地ではなく頭の中身で決まると言うことになっているので、朝鮮が中華になることも努力次第では可能という理屈になっている。なんだか、昔の朝鮮民族の努力の方向性が間違っているような気がした。そこが哀しい。2019/04/15
hr
1
タイトルだけで見えてくるものがある。例えば歴史の切り取り方。2018/05/19
Teo
1
中国大陸にくっついた様な地理的位置にある朝鮮半島で朝鮮の国家は中国からの影響を受けた結果としてどうそれを吸収したのか。中華に夷狄が支配民族として入った時に、それでも力関係から中華として認めざるを得なかったのは仕方あるまい。これを属国だ属国だと揶揄しても始まらない。2015/12/24
すー
1
現在の日朝関係2012/02/01