出版社内容情報
現存53篇。周末戦国期に活躍した墨翟とその門人の思想を伝えるもの。平等博愛の高唱・侵略戦争の否定・節倹と勤労の実践・人材登用における門戸開放等、現代に通ずる進歩的主張がなされている。いずれも庶民的な生活感情に立った主張で、当時の社会の盲点を鋭く衝き、紀元前に、近代的精神を志向した特異の書として再評価されている。
目次
■巻之十
経上第四十 経説上第四十二
経下第四十一 経説下第四十三
■巻之十一
大取第四十四
小取第四十五
耕柱第四十六
■巻之十二
貴義第四十七
公孟第四十八
■巻之十三
魯問第四十九
公輸第五十
第五十一
■巻之十四
備城門第五十二
備高臨第五十三
第五十四
第五十五
備梯第五十六
第五十七
備水第五十八
第五十九
第六十
備突第六十一
備穴第六十二
備蛾伝第六十三
■巻之十五
第六十四
第六十五
第六十六
第六十七
迎敵祠第六十八
旗幟第六十九
号令第七十
雑守第七十一
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
5
墨家がこんなに権威主義的とは思ってもみなかった。差別がないというのは、存在自体への差別がないという意味であって、価値観についてはその限りではないという事が分かった。天への絶対的な服従を要求するため非常に抑圧的で、罰則規定の苛烈さ等は、あの韓非子をも凌ぐものがある。こんなのまともに実行したら、確実にディストピアになるだろう。実用的な細かいシステム理論、儒学に縛られていないところ等見るべきところはある。しかしそれにしても禁止事項が多すぎる。反自由的とすら思える。時代性を考慮しても引くレベル。2015/02/16
多読多量連投が日課だった
0
終盤に守りの対策と対処が有り、敵味方共に冷酷で容赦が無いのでその辺がひく読者が居る要因か?ここ以外は現実的な感じで紀元前にしては進み過ぎてる感がある。墨子の漫画のネタになってるのがあった。2018/03/21