感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
30
64-65年。増え始めた観光客に対し、島の人々の暮らしを見世物になどしたくないと否定的だった宮本が、ちゃんと離島振興に意識的な仲間を増やそう、と考えを改めて記述したもの。飛島から種子島まで15島を紹介する表題作と、学生へのメッセージが熱い「日本の島々」の2編からなる。◇それぞれは短いながら、離縁された飛島の嫁、三河佐久島を出て東京で成功した女の一生、江戸期対馬の「拝領奴」など、残酷物語や忘れられた日本人に収録したくなる小品も。民俗学の考察や地域振興の問題提起もあり、宮本の多面性がコンパクトに味わえる一冊。2016/03/21
Hiroki Nishizumi
2
時代を感じる。宮本常一の後を追って島の今の生活をまとめるだけで真っ当な本が書けそうだな。2016/06/24