出版社内容情報
〔現代ロシア=ソビエト演劇史〕ペレストロイカが盛り上りを見せた数年間モスクワに滞在した気鋭のロシア文学者が見た舞台の数々からロシア=ソビエトの多元性を捉え、総括する。
内容説明
ペレストロイカが盛り上がりを見せていた1987年8月からソ連邦崩壊前の91年10月までの4年余、モスクワに滞在した気鋭のロシア文学者が見た舞台の数々から、世界を映しだす「拡大鏡」を利用してソビエト期におけるロシア演劇の、アヴァンギャルドの実験からリアリズム再考へ至る多元的な試みを概括する。
目次
はじめに 政治と芸術の対立を超えて
第1部 ペレストロイカ以前(革命と演劇;演劇の革命;リアリズム演劇の逆襲;社会主義リアリズム;雪どけから停滞の時代へ)
第2部 ペレストロイカ以降(演劇界のペレストロイカ;レパートリーにみる現代ロシア演劇の動向;ロシア演劇の停滞;多元化するロシア演劇)
第3部 ロシア演劇レポート(壮大な歴史の実験の失敗;人間ドラマとしての歴史劇;観客参加の演劇は可能か;民衆の演じる広場の演劇 ほか)