出版社内容情報
〔福祉の新政治経済学〕70年代以降さまざまな危機に直面している福祉国家の歴史的動態と現代的課題について、理論的、思想史的にかつ実証的に論じた政治経済学的な比較研究。
内容説明
冷戦後の資本主義、社会民主主義、社会主義の諸国家における社会福祉の問題をニューライトからネオ・マルクス主義までの論議を総括し、新しい福祉国家の課題を提示する。研究者および行政関係者必読の書。
目次
第1章 資本主義、社会民主主義と福祉国家(1)―産業主義、近代化と社会民主主義
第2章 資本主義、社会民主主義と福祉国家(2)―政治経済学と福祉国家
第3章 資本主義、社会民主主義と福祉国家(3)―新しい社会運動と福祉国家
第4章 福祉国家の起源と発展 1880年~1975年
第5章 先進福祉国家における矛盾と危機
第6章 福祉国家は曲がり角にきたか?
結論 福祉国家の擁護
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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1
現在ほとんどの先進国は所謂「福祉国家」ってカテゴリに属している。 この福祉国家ってものが構造的に抱えている問題を、伝統的な議論を通じて再確認するのも悪くないかな、と思い手に取った。 まあ当たり前なんだけど、○福祉△負担なんてザックリした分類じゃ何も語れない。 経済的な部分はともかくとして、フェミニストの意見が自分には興味深かった。必ずしも公的機関の範疇ではない「私的な相互扶助」が将来的に益々重要になってくるという予想は、女性にとってどういう意味を持つだろうか? 斜め読みで済ませるには勿体なかったなー。2012/06/24
hachiro86
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福祉国家の「これまで」と「これから」を整理した一冊2009/11/29