内容説明
哲学と政治の交叉するところで、何が真に問題となっているのか―。激変する世界のなかで、ときに論争に応じ、情況に積極的に介入した哲学者・高橋哲哉の犀利かつ粘り強い思考と運動の軌跡。
目次
エウリュディケーの声―『ショアー』と性的差異の痕跡
トラウマと歴史―アブラハム・ボンバの沈黙について
記憶の回帰と証言の時代―フランスの“戦争の記憶”についてのノート
「人道に対する罪」をめぐる「法‐外」な二つの試み―南アフリカ「真実和解委員会」と「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」をめぐって
何が直前に消されたか―NHK「問われる戦時性暴力」改変を考える
「歴史の他者」が「正義」を求めるとき―「歴史のヘテロロジー」への問い
爆心地に立つ天皇―ナショナルな「記憶」の(再)編成をめぐって
戦争主体としての国家・国民―靖国問題覚書
錯認の構造―日朝問題によせて
著者等紹介
高橋哲哉[タカハシテツヤ]
1956年生まれ。1978年、東京大学教養学部教養学科フランス科卒業。1983年、東京大学大学院哲学専攻博士課程単位取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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