グローバル・サウスはいま<br> 中東の新たな秩序

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グローバル・サウスはいま
中東の新たな秩序

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  • サイズ A5判/ページ数 344p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623076277
  • NDC分類 302.26
  • Cコード C3331

出版社内容情報

民衆運動、イスラーム、石油、紛争、ジェンダー、アメリカ…流動化する各国情勢と地域秩序を多角的に分析。中東地域は変容した。湾岸戦争とイラク戦争、中東和平の進展と膠着、「アラブの春」と「イスラム国」の発生、アラビア半島諸国の勃興……20世紀末から現在に至る動きは、中東地域・アラブ諸国内部の対立やパワーシフトを白日の下に晒し、ここに新たな地域秩序が生まれつつあることを示した。こうした流れを踏まえつつ、本書は中東各国の「今」を見つめながら、新たな中東を多角的に読み解いてゆく。

はしがき

序 章 中東とグローバル・サウス(松尾昌樹)

 第?部 中東世界の変容
第1章 冷戦後の国際政治と中東地域の構造変容??米国の対中東政策を中心に(溝渕正季)
 1 冷戦後世界における米国単極構造と中東
 2 「パックス・アメリカーナ」の成立――クリントン政権期とそれ以前、1989~2001年
 3 「帝国」の野心と挫折――ブッシュ政権期、2001~09年
 4 撤退する米国――オバマ政権期、2009年~

第2章 イスラーム主義運動の歴史的展開――中東地域研究における意義を再考する(末近浩太)
 1 やせ細るイスラーム主義運動研究
 2 イスラーム主義とは何か
 3 過激派はなぜ生まれたのか
 4 岐路に立つイスラーム主義運動
 5 新時代のイスラーム主義運動と中東地域研究

第3章 グローバル化する中東と石油――レンティア国家再考(松尾昌樹)
 1 レントと権威主義
 2 「石油の呪い」と「レンティア国家仮説」
 3 レンティア国家仮説と中東地域研究
 4 レンティア国家研究のフロンティア――レント配分政策の変化を追う
 コラム1 中東で導入が進む再生可能エネルギー(堀拔功二)

第4章 エジプトの「革命」――民衆は時代の転換に何を望んだか(岩崎えり奈)
 1 1月25日革命から5年経つエジプト
 2 人々は何に義憤を感じたのか
 3 意識調査という手法
 4 革命前後で人々の意識は変化したのか
 5 革命を境に人々の意識は変化したのか
 コラム2 中東と「南」という問題系(井堂有子)

第5章 アラブの春とチュニジアの国家=社会関係――歴史的視点から(渡邊祥子)
 1 アラブの春はなぜ起こったか――格差とクローニー・キャピタリズム
 2 チュニジアの国家形成とパトロン=クライアント関係
 3 国家の安定とパトロン=クライアント関係の変容
 4 「南」から始まった革命

第6章 「パレスチナ問題」をめぐる語りの変容(金城美幸)
 1 パレスチナ問題の起源と帝国主義・植民地主義
 2 「パレスチナの大義」の語り
 3 帝国主義と民族対立の創出
 4 中東「諸国体制」からオスロ和平プロセスへ

第7章 中東地域の女性と難民??紛争による周縁化の現実(円城由美子)
 1 中東の政治変動と難民の発生
 2 脆弱な難民女性
 3 シリア難民の大規模流入による労働市場への影響
 4 社会進出と伝統の狭間で??イラクの人身取引
 5 中東の「女性」の「難民」が内包している複雑さと普遍
 コラム3 アラブにおけるジェンダーと教育(平井文子)

 第?部 中東諸国の課題
第8章 トルコ――新自由主義・親イスラーム政党・秩序安定化外交(今井宏平)
 1 第3共和制下のトルコ
 2 トルコにおける新自由主義の受容
 3 公正発展党の台頭
 4 トルコの「西洋化」と「中東化」
 5 「グローバル・サウス」とトルコの関係
 コラム4 アタテュルクの「子孫」たち(岩坂将充)

第9章 アラビア半島諸国――中東地域秩序における台頭(村上拓哉)
 1 台頭するアラビア半島諸国
 2 君主制国家群としてのアラビア半島諸国
 3 GCC――アラビア半島諸国間の王政護持同盟
 4 安全保障政策の軍事化と欧米諸国との連携
 5 中東地域秩序におけるアラビア半島諸国の役割の展望
コラム5 湾岸アラブ諸国の移民労働者(細田尚美)

第10章 イラン――イスラーム統治体制の現状(坂梨 祥)
 1 イスラーム共和国体制とは
 2 外交政策
 3 イスラーム統治体制の現状
 4 イランの覇権とシーア派脅威論

第11章 イラク――統治体制をめぐる迷路(吉岡明子)
 1 イラクの成り立ち
 2 イラク戦争後の政治プロセスと分極化
 3 収まらない混乱

第12章 パレスチナ問題――イスラエルの国家安全保障と和平交渉(江崎智絵)
 1 パレスチナ問題をめぐる紛争の構造とその変化
 2 2つの平和条約とパレスチナ問題
 3 パレスチナ問題の包括的解決の試み

第13章 ヨルダン――紛争との共生(吉川卓郎)
 1 混沌の海を泳ぐ
 2 承認をめぐる議論
 3 「アラブの春」と民主化
 4 経済自由化とヨルダン社会

第14章 グローバル化時代の中東研究――板垣雄三氏の問題提起をめぐって(岡野内 正)
 1 学問研究のタコツボ化
 2 板垣雄三氏の問題提起
 3 板垣氏の問題提起への疑問
 4 タコツボを超える対話のため修正命題

関係年表/人名索引/事項索引

松尾 昌樹[マツオ マサキ]
編集

岡野内 正[オカノウチ タダシ]
編集

吉川 卓郎[キッカワ タクロウ]
編集

内容説明

中東地域は変容した。湾岸戦争とイラク戦争、中東和平の進展と膠着、「アラブの春」と「イスラム国」の発生、アラビア半島諸国の勃興―20世紀末から現在に至る動きは、中東地域・アラブ諸国内部の対立やパワーシフトを白日の下に晒し、ここに新たな地域秩序が生まれつつあることを示した。こうした流れを踏まえつつ、本書は中東各国の「今」を見つめながら、新たな中東を多角的に読み解いてゆく。

目次

中東とグローバル・サウス
第1部 中東世界の変容(冷戦後の国際政治と中東地域の構造変容―米国の対中東政策を中心に;イスラーム主義運動の歴史的展開―中東地域研究における意義を再考する;グローバル化する中東と石油―レンティア国家再考;エジプトの「革命」―民衆は時代の転換に何を望んだか;アラブの春とチュニジアの国家=社会関係―歴史的視点から;「パレスチナ問題」をめぐる語りの変容;中東地域の女性と難民―紛争による周縁化の現実)
第2部 中東諸国の課題(トルコ―新自由主義・親イスラーム政党・秩序安定化外交;アラビア半島諸国―中東地域秩序における台頭;イラン―イスラーム統治体制の現状;イラク―統治体制をめぐる迷路;パレスチナ問題―イスラエルの国家安全保障と和平交渉;ヨルダン―紛争との共生;グローバル化時代の中東研究―板垣雄三氏の問題提起をめぐって)

著者等紹介

松尾昌樹[マツオマサキ]
1971年生まれ。1995年立教大学文学部卒業。2004年東北大学大学院国際文化研究科博士後期課程修了、博士(国際文化)。現在、宇都宮大学国際学部准教授

岡野内正[オカノウチタダシ]
1958年生まれ。1981年大阪外国語大学アラビア語科卒業、1986年同志社大学大学院経済学研究科博士後期課程退学、経済学修士。現在、法政大学社会学部教授

吉川卓郎[キッカワタクロウ]
1974年生まれ。2004年立命館大学大学院国際関係研究科単位取得退学、国際関係学博士。現在、立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ドウ

2
グローバル・サウスなる謎の概念で括られているが、要は中東の国々について、地域レベル・国家単位レベルでの変容が起きていることを中堅層の研究者達が論じている本。末近のイスラーム主義運動論、渡邊のチュニジアにおけるパトロン・クライアント関係の再生産、吉川のヨルダンに関するもの(いつも通りなので特筆すべきことがない)が特に興味深い。逆に第14章はやや大御所が超大御所(中東研究の大御所はだいたい歳を取るにつれてろくでもないことばかり言うようになるのですが)の主張を再検討するだけの、蛇足的な章でした。2016/10/14

ヨシツネ

1
イスラーム主義運動についてわかりやすい2018/06/03

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