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出版社内容情報
古代から現代まで〈花〉で解く日本文化論。
内容説明
美しき“花”、妖しき“花”。ひらがなが、“花=四季=性愛”を生きる日本人を創り出した。
目次
第1章 “花”と日本人
第2章 漢字語の“花”とひらがな語の“はな”
第3章 自然の“花”と文化の“花”
第4章 “花”と性愛
第5章 「“花”言葉」そして流行歌
第6章 “花”に見る日本人の自己愛
終章 “花”語の日本文化
著者等紹介
石川九楊[イシカワキュウヨウ]
1945年福井県越前市生まれ。京都大学法学部卒業。現在、書家、評論家、京都精華大学客員教授。主著『書の終焉』同朋舎出版、1990年、サントリー学芸賞受賞。『日本書史』名古屋大学出版会、2001年、毎日出版文化賞受賞。『近代書史』名古屋大学出版会、2009年、大佛次郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
20
ちょっと期待外れの一冊。特に第一章、二章はうんざりしながらもうやめようかなって思いながら読みました。かな文字が続けて書かれてひとつの言葉になるというのは新しい発見。でも全体を通してなんかもやもやして論点がはっきりしなかった。2017/09/05
koji
8
<日本とは何か>を探求する私にとって、導き手の1冊です。本書は、九鬼周造『「いき」の構造』への感慨と違和感を基底にして、より的確に日本文化、日本人の構造を捉えたいという著者の思いが原点になった本です。題名も対比されています。では何故花か。それは、花に美、四季、性愛、女、風、雨、涙、死という日本のスタイルを説く鍵が包含されているからと著者は言います。納得。特に<かな><カナ><漢字>の成り立ちと使い分けは目から鱗でした。著者があげる日本を説く絶対の3冊(万葉集、源氏物語、古今和歌集)をじっくり読みたいですね2016/10/27
クサバナリスト
6
NHK『視点・論点』で著者が本書に基づいた話に興味を持ち読んだ。何より驚いたのは、著者が年齢的には聴くことがないであろう最近のヒット曲の歌詞からも古今和歌集と同様に分析、考察を行っていること。日本語の『花』の意味する、独特の文化にとても興味をひかれた。2016/07/29
takao
2
ふむ2023/01/14
dayoon
2
日本とは?日本人とは? そんな問いに、文字という文化の基底を通じて解き明かそうというのが、テーマ。 漢字とかな、漢字を崩したものがかな、と安易に考えると間違えるよ、と著者は言う。その題材となったのが「はな」。 単に「華」を表す以上の先に行く、遠くに離れるという意味を言葉にこめ、花にその思いを託したからこそ、私たちは桜にその花の姿以上のものを感じるんだろうなと、気づかされるところがあった。 2018/02/26