内容説明
日本を代表する理論経済学者であり、ケネス・アロー、アマルティア・センらと並ぶ厚生経済学・社会的選択理論の国際的権威として知られる鈴村興太郎。40年以上にわたり経済学の第一線で研究を続ける傍ら、国内外の様々な学会や委員会などでも活躍してきた背景はどこにあるのか。本書では、研究者としての苦闘と成長の軌跡を辿りつつ、厚生と権利という2つの価値の狭間を探究し続けてきた自らの研究のエッセンスを紹介する。
目次
第1章 古窯の町、常滑に生まれて
第2章 大学と大学院時代の遍歴―“黄金の夏”と研究生活への出発
第3章 母校からの跳躍と世界への挑戦
第4章 厚生経済学と社会的選択の理論(1)―第1期の播種と収穫
第5章 母校への帰還―“冬の時代”を経て再び世界へ
第6章 厚生経済学の実践的側面―産業政策・通商政策・競争政策
第7章 厚生経済学と社会的選択の理論(2)―第2期の播種と収穫
第8章 日本の学術の一層の発展のために
第9章 厚生経済学と社会的選択の理論(3)―展望と評価
第10章 忘れえぬ恩師たち
著者等紹介
鈴村興太郎[スズムラコウタロウ]
1944年愛知県生まれ。1971年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得退学。一橋大学経済学部専任講師、京都大学経済研究所助教授、一橋大学経済研究所助教授、同大学経済研究所教授、公正取引委員会競争政策研究センター初代所長、一橋大学経済研究所特任教授、早稲田大学政治経済学術院教授、同大学政治経済学術院特任教授などを経て、日本学士院会員、一橋大学名誉教授、早稲田大学栄誉フェロー、一橋大学経済学博士。日経・経済図書文化賞(1984年)、日経・経済図書文化賞(1988年)、Fellow of the Econometric Society(Elected in 1990)、紫綬褒章(2004年)、日本学士院賞(2006年)、ほか受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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