内容説明
建国以来続く、個人主義と自助精神に基づく「自由・民主主義・市場経済」の基本理念。そのもとでいかにして、20世紀アメリカは発展しグローバリゼーションを成し遂げてきたのか。ニュー・ディールから第2次世界大戦・朝鮮戦争・ベトナム戦争にかけての興隆と再編のプロセスを経て、新冷戦で共産主義に勝利し、経済再生を果し、世紀末の一極構造の繁栄を実現して21世紀に至る過程を、通史で分析する。アメリカのダイナミックな構造転換を支えた政策流儀、発展動力、そして軍事と福祉の動態が解き明かされる。本書は、基本理念への回帰運動を繰り返すアメリカという国の歴史を、経済、財政、政治、安全保障などの側面から立体的に見通す壮大な試みである。
目次
アメリカの基本理念と経済財政の軌跡
ニュー・ディールから第2次世界大戦へ―1929~1945
大戦後の軍民転換と動員解除―1945~1947
戦後経済財政と政策運営―1945~1950
朝鮮戦争期の国防と経済財政運営―1950~1953
冷戦とアイゼンハワーの経済財政運営―1953~1961
ニュー・フロンティアと「偉大な社会」とベトナム戦争―1961~1968
スタグフレーションと政策運営の地殻変動―1969~1980
「強いアメリカ」と経済不均衡の拡大―1979~1989
冷戦後のアメリカ再生戦略とニュー・エコノミー―1989~2000
21世紀初頭のアメリカ経済と政策運営―2000~2009
著者等紹介
室山義正[ムロヤマヨシマサ]
1949年生まれ。東京大学大学院経済学研究科修了。経済学博士(東京大学)。九州大学大学院経済学研究院教授を経て、拓殖大学大学院地方政治行政研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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