内容説明
赤松氏中興の祖・円心(一二七七~一三五〇)、南北朝動乱に直面した則祐(一三一一~七二)、三カ国守護となった義則(一三五八~一四二七)、嘉吉の乱を起こした満祐(一三七三~一四四一)、赤松家を再興した政則(一四五五~九六)。南北朝、室町、戦国という激動する世にあって、波瀾に富んだ赤松氏五代を描く。
目次
第1章 赤松氏の出自と中興の祖円心
第2章 南北朝の争乱と範資・則祐
第3章 三カ国守護・義則
第4章 応永三十四年の赤松満祐播磨下国事件
第5章 嘉吉の乱と赤松氏の滅亡
第6章 赤松氏の再興過程
第7章 赤松氏の終焉
著者等紹介
渡邊大門[ワタナベダイモン]
1967年横浜市生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。佛教大学博士(文学)。現在、歴史学者、大阪観光大学観光学研究所客員研究員。専攻は、日本中世政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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岡本正行
20
いま住んでいる兵庫県、しかも播磨地区での室町時代の守護大名。赤松円心で全国的になり、満祐の代で、将軍暗殺で没落、その後も、なんとか復活を果たそうとしたのは立派、残念ながら、忘却の淵に消えて行った。京都と山陽道の間にある播磨国、生き抜くのは大変、後醍醐天皇の建武の新政に活躍し、その後も南北朝時代を生き抜いただけでも素晴らしい。いろいろな歴史を勉強したいものだ。満祐の将軍暗殺は、それなりに後のことも考えての上、暗殺者・裏切り者が生きていける時代背景があった。ミネルバァ書房のこのシリーズ、もっと出してほしい。2022/10/27
MUNEKAZ
1
地味なイメージもある赤松氏だが、悪党からのし上がり、幕府崩壊の遠因となった嘉吉の乱を起こして一旦は滅び、その後長禄の変で奇跡の復活を果たすというドラマチックな流れがあることを再確認。しかも一応の配下に浦上、黒田、宇喜多、別所が揃っていたと思うとなかなかすごい。南北朝・室町期に栄えた一族らしく地味だけど濃い印象です。2016/01/12
MNK2
0
倒幕から南北朝を経て権勢を誇ったが戦国期には没落していた赤松氏。時の流れを感じさせる。2018/01/19