「生活大国」デンマークの福祉政策―ウェルビーイングが育つ条件

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  • サイズ A5判/ページ数 257p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784623057894
  • NDC分類 369.1
  • Cコード C3036

内容説明

世界でもっとも住みやすい国といわれるデンマークは、どのようにして「生活大国」へと発展しえたのか。本書では、福祉・教育・雇用・医療・社会保障・環境など、主要なデンマークの政策・実践を幅広く掘り下げ、丹念にその理由を読み解いていく。デンマークの取組みは、日本の社会保障政策や福祉サービスのあり方、さらにはウェルビーイング社会の実現のための、有益な手がかりとなるだろう。

目次

デンマークという国
社会保障制度の実情
柔軟な労働市場と雇用政策―フレキシキュリティ政策
高齢者福祉の概要
高齢者の住宅政策
障がい者福祉の概要
医療―とくに家庭医制度
女性の社会進出
温暖化防止対策と再生可能エネルギーの開発利用
グルントヴィの教育理念とその実践―市民社会発展の原動力として
民主主義をはぐくむ教育
社会発展の基礎要因と市民社会の構造
ウェルビーイング社会のための条件

著者等紹介

野村武夫[ノムラタケオ]
1943年東京に生まれる。1969年同志社大学大学院文学研究科社会福祉学専攻修士課程修了。京都YMCA主事、滋賀文化短期大学(人間福祉学科)を経て、京都ノートルダム女子大学生活福祉文化学部教授、特任教授を歴任。現在、京都ノートルダム女子大学、同志社大学、同志社女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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扉のこちら側

8
初読。留学時代を懐かしみながら読了。デンマーク人の多くが「もう少し高い税金を払ってもいいので、よりよい公的サービスを受けたい」と考えている。日本に住む私たちは「もう少し安い税金で…」と思ってしまう。その違いが何故か解説されている。消費税25%はダテではないサービスは確かだったが、新車に課される税金がとりわけ高く、脅威の190%。何にどれだけの税を課すかもお国柄が現れている。2012/08/10

nranjen

3
デンマークの福祉がどのようにして現状のようになったのか、その過程と思想が紹介されている本。ナポレオン時代に領地を失い、「外に失いしものを内にて取り戻さん(詩人ホルスト)」国の充実を目指してきたデンマーク。重要な思想としてあげられているのは①グルントヴィの知識詰め込み型の「死の教育」に対置される「生の教育」②障害者などの脱施設化、「補償」によって普通に生活することをあたりまえにするよう社会を変革したバンクーミケルセンによるノーマライゼーションの実践。スウェーデンのニーリエの8の原則はそれを世界的に広めたもの2021/11/09

kuro_23

1
まあ基本的に良い点を上げるという本なので、これを読めばデンマークは素晴らしい国で、是非とも日本にも同じ制度を導入しましょう!となりますわな。 でも歴史の積み重ねの中で民主主義が血肉となっている国と、たまたま戦争に負けて民主主義を導入せざるを得なかった国とでは、その前提となる条件が違いすぎて、そのまま導入するというのは正直無茶ぶりだと思う。おまけに、人口500万人の国の制度を人口1億2千万人の国の制度として同じようにできるもんなのかね、という点の考察が必要ではないかと。2011/09/26

ゆず

1
デンマークの教育制度って素晴らしいなー!クラスのみんなは批判してたけど、私は面白いと思ったけどな。2010/11/23

miichan

0
税金が高くて、社会保障が充実…っていうのは周知の通りですが、みんなが政治を作ってるっていうのは特にいいと思います。国民が政府を監視するから、政治家はよりよい国家を作るために努力するのでしょう。また、社会保障の充実によって出生率が上がったというのは、日本にとって朗報だと思います、それがなされるかどうかは別としても。2016/01/20

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