内容説明
ギリシア文学の継承者にして、中世近世ヨーロッパ文学の母胎でもあるラテン文学を、叙事詩、抒情詩、喜劇、悲劇、風刺詩、恋愛詩、弁論・修辞学、教訓文学、書簡文学、歴史など、ジャンル・形式別区分けという斬新な視点から現代に甦らせる画期的テキスト。
目次
ラテン文学通史
叙事詩1・黄金期まで
喜劇
悲劇
弁論・修辞学
恋愛詩
抒情詩
牧歌・小叙事詩
教訓文学
書簡文学
歴史
叙事詩2・白銀時代
風刺詩
小説
著者等紹介
高橋宏幸[タカハシヒロユキ]
京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。京都大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
6
ミネルヴァ書房の<はじめて学ぶ文学史>シリーズの一冊。最初に簡単なラテン文学の通史を述べた後、叙事詩、喜劇、悲劇、弁論、歴史などジャンル別に作品の概要をまとめる。原文が多めに引用されており、それぞれの作品の文体と雰囲気を知るのに便利。こうやって全体を眺めてみると、ラテン文学って地味だなーとあらためて思う。兄貴分のギリシア文学が割りと派手だから余計に。2013/03/06
viola
5
タイトル通り、ラテン文学の入門書です。ラテン文学史、そして叙事詩、悲劇、弁論・修辞学、恋愛詩などとジャンル別に解説がなされていきます。キケロ、セネカ、プラウトゥス、ホラティウスあたりは読みたいと思いつつも、まだ読めていない・・・・。驚いたのは、紀元後50年くらいに小説が存在していたということ。えっ、小説ってそんなに古いものだったの!??他の欧州で小説なんてそれから1500年以上経ってからようやく・・・なのに、ラテン文学はこんなに早かったとは。2012/07/26
たけぞう
2
最初に簡潔な通史を置いて、あとはジャンル別構成。断片的にどこかで聞いたような名前がわかりやすく整理されていく感覚でした。引用はすべてラテン語と邦訳の併記。今回はざっと通読しただけなのでラテン語の読解はしなかったけど、すでにある程度知識のある人が読んでも原文に触れる楽しみ方ができると思う。2014/06/17
kei
0
レポートのためにななめ読み。ラテン恋愛詩ひとつとっても激動の世紀と関係があったり...歴史を知ってると文学が身近になる、の好例。2012/01/30