出版社内容情報
米国・カナダにおける日系人と女性・先住民の市民権獲得の経緯を第一次大戦参加との関係から検証する。
内容説明
米国、カナダの日系人は、帰化権や選挙権といった「市民権」(シティズンシップ)を認められるのにもっとも苦労したことで知られている。20世紀前半の北米日系社会は「一級市民」への道を模索し続けた―ホスト社会への同化か、それとも忠誠心か。とりわけ第一次大戦における日系人の米軍やカナダ軍への志願には、市民権獲得への期待がこめられていたのである。マイノリティにとって「一級市民」の条件はどこにあったのか。本書では、日系人を中心に女性、先住民も取り上げ、市民権獲得の過程を戦争貢献との関係から考察する。
目次
序章 多様な市民権概念
第1章 第一次大戦におけるカナダと米国
第2章 カナダ日系人の第一次大戦参加と参政権獲得
第3章 アメリカ日系人の第一次大戦参加と帰化権獲得
第4章 女性の第一次大戦参加と参政権獲得
第5章 先住民の第一次大戦参加と市民権問題
終章 「一般市民」の条件
著者等紹介
高村宏子[タカムラヒロコ]
1965年日本女子大学文学部英文学科(アメリカ研究専攻)卒業。1967年シラキュース大学大学院歴史学研究科修了、修士(アメリカ史)、東洋女子短期大学を経て、東洋学園大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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