出版社内容情報
二人の子どもと中途失聴の二人の成人女性との対話を通じ、人工内耳装用後、しだいに豊かにふくらんでいく生活世界を浮き彫りにする。
内容説明
人工内耳は94年に健保適応が認められて以来、急速に装用が進んでいます。二人の子どもと二人の中途失聴の成人女性との対話を通じて、装用後しだいに豊かにふくらんでいく生活世界を明らかにしていきます。まるでことばが生まれてくる過程をみるようにわくわくし、ことば・音が持つ多彩な働きをあらためて実感します。対話を重ねていくアクション・リサーチがこころの発達を一層あざやかに浮き彫りにします。
目次
第1部 日常を生きる足場としての音・ことば・コミュニケーション(臨床の現場で感じられたこと;臨床の場に臨む「私」の在りようを考える;本書が成り立つ方法について)
第2部 成人・中途失聴者にとっての人工内耳(二人の人工内耳装用者;二人にとっての聴覚的経験の改善(人工内耳装用)の道程とその意義
長期経過からみえてくる両者の聴覚的経験世界の変化)
第3部 小児・先天ろう児と家族にとっての人工内耳(二人の先天ろう人工内耳装用児とその家族;難聴の発見と人工内耳装用に至る経緯;ろう児の日常に開かれはじめた音の世界とコミュニケーションの質的変化 ほか)
著者等紹介
黒田生子[クロダセイコ]
大阪外国語大学(現大阪大学)外国語学部卒。京都大学大学院人間環境学研究科博士課程修了。人間環境学博士。現在、帝京平成大学健康メディカル学部言語聴覚学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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