内容説明
この本は、明治から昭和時代にかけて活躍した医学者北里柴三郎の生涯を俯瞰しようとする試みである。
目次
北里柴三郎の全体像の俯瞰
出生から上京まで
大学入学とそこでの教育
内務省衛生局就職へ
ドイツ留学へ
帰国と伝染病研究所創立へ
香港でのペスト菌発見
北里の私生活
北里人脈の形成―野口英世・志賀潔・秦佐八郎
コッホの来日
伝染病研究所移管と北里研究所創立
医学界の動き
幕引き
著者等紹介
福田眞人[フクダマヒト]
京都市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化専攻修了。現在、名古屋大学大学院国際言語文化研究科教授。著書に『結核の文化史』名古屋大学出版会、1995年(毎日出版文化賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なかしー
36
flierにて読了。 優れた研究者であり教育者でもあるなど多面的な偉人。 25歳に執筆した「医学論」に病を未然に防ぐ「衛生」の重要性について説いた話には衝撃が走った。 ノーベル賞候補になったが受賞ならずっておい笑 破傷風菌の純粋培養&ペスト発見などのエピソードが面白かった。 福沢諭吉ー慶応大学ー北里柴三郎のつながりや協力体制については知らなかった。 北里研究所vs東大医学部、北里vs日本の大学など 優れた研究者故の周りとの反発もあったと言うのはどこの世界にも似てるんだなっと思った。2019/10/28
☆ツイテル☆
2
フライヤー2021/11/23
TODAY
1
もう少し研究内容の部分を濃くして欲しかった。物足りない。2020/03/28
の
0
政治的な側面。2021/11/26
麺
0
北里柴三郎が千円札の新紙幣で採用されたのを機として手に取った本。北里の功績のみならず東大医学部や文部省(そしてかの森鴎外)との確執について繰り返し語られ、少々くどいと感じるところはあるものの、なんとか最後まで読めた。この逸話いるか?みたいな挿入もそこそこあるが、まあそれはそれとして……(お抱え外国人医師のシュルツェの孫が『リリー・マルレーン』の作者というのは初めて知った)2019/05/05