内容説明
ひとは、一人ひとりかけがえのない存在です。とくに子どものケアに関わる際には、子ども自身のこころとからだ、そしてそれらを取り巻く社会的背景をもふくめて、子どもをトータルにとらえる視点が重要です。本書では、保育・養護・こころやからだの保健などさまざまな領域からそれらの視点を学んで下さい。
目次
序章 ヒューマンケアを考える
第1章 保育・教育学の視点から
第2章 養護・看護からみた子どもケア
第3章 心身医学の視点からみた子どもケア―全人的ヒューマンケア
第4章 小児医学の視点からみた子ども
第5章 児童に対するケアマネジメント―児童虐待を中心にして
第6章 鼎談 生きる力を育てるこころの教育(河合隼雄;小林登;井形昭弘)
著者等紹介
井形昭弘[イガタアキヒロ]
1928年生まれ。1954年東京大学医学部卒業。鹿児島大学附属病院院長、鹿児島大学学長、国立中部病院・長寿医療研究センター院長などを歴任。専門は内科学、神経学(医学博士)。現在、名古屋学芸大学学長。あいち健康の森・健康科学総合センター名誉センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
12
内容は、少し残念でした。様々な領域から子どもを取り巻く問題を考える「子ども学」の必要性を問いかけ、また、広く健康で人間的自立を求めるのがヒューマンケアだと指摘します。その視点は学ぶ点もありました。個々の章では子どものケアのあり方などでも学ぶ点はありました。しかし、編者が基礎構造改革以降の社会福祉改革や福祉の介護保険化について、権利の向上であり無批判に肯定していることには違うのではないかと思いました。そうしたなかで対談で幼保一元化を位置づけ、「生きる力」を位置づけていることにも疑問に思いまいました。2015/02/05