出版社内容情報
人間の社会的行為の三類型を剔出した古典。
内容説明
離脱・発言・忠誠という人間の社会的行為の三類型の剔出を通じて、小は町の零細企業から大は巨大国家にいたる組織社会における人間の行動原理を明らかにする現代社会科学の古典の改訳新版。本書をめぐって国際会議が開催されたことにもその重要性が表れているように、本書は、経済学と政治学の生産的対話の試みであり、新古典派の市場主義一辺倒によって切り裂かれつつあるかにみえる公共性の再生・復権の手がかりを与える。
目次
第1章 序論と学説的背景
第2章 離脱(Exit)
第3章 発言(Voice)
第4章 離脱と発言の組み合わせ―固有の難しさ
第5章 競争が助長する独占
第6章 空間的複占と二大政党制の力学
第7章 忠誠(Loyalty)の理論
第8章 アメリカ的なイデオロギー・慣行のなかの離脱と発言
第9章 離脱と発言の最適な組み合わせは可能か
著者等紹介
矢野修一[ヤノシュウイチ]
1960年生まれ。1986年京都大学経済学部卒業。1991年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。高崎経済大学経済学部教授
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