出版社内容情報
市場化と福祉社会の市場論理を体系的に分析。
内容説明
資本主義の発展による「豊かな社会」と並行して形成される福祉社会に本来的に内在する市場論理を、その背後にある「コスト」としての社会問題も含めて、体系的に論じる。
目次
20世紀の経済成長と市場化と福祉社会
第1部 福祉国家形成のためのコスト(福祉国家と安全保障のコスト―沖縄問題の本質;成長至上主義と企業ガバナンス問題―水俣公害 ほか)
第2部 福祉制度における市場論理(日米の公的年金における市場原理―垂直的所得再分配との関係;日本の確定拠出型年金(401k)―アメリカ401(k)との比較を中心に ほか)
第3部 福祉メカニズムにおける市場論理の強まり(擬似市場論―社会福祉基礎構造改革と介護保険に与えた影響;農協の高齢者介護ビジネス―介護保険制度下における総合農協の事例分析を中心に ほか)
社会サービスの市場化をめぐる若干の論点―まとめに代えて
著者等紹介
渋谷博史[シブヤヒロシ]
1949年生まれ。1983年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(1985年)。現在、東京大学社会科学研究所教授
平岡公一[ヒラオカコウイチ]
1955年生まれ。1983年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、お茶の水女子大学文教育学部教授
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