出版社内容情報
【内容】
本書は、「労働の人間化」「QWL」が、現実の産業界や企業においてどのような役割を担い、その必要性がどこにあったのかについて具体的事例を元に検証する。人間を論じることによる概念の拡散や、当為論・規範論に陥ることなく、時間的、空間的に限定された具体的事例を基礎として考察を展開し、〈労働の人間化〉の所在を探究している。
【目次】
はしがき
序 章 労働の人間化論の射程
1 労働の人間化の多義性
2 本書の分析視角と構成
第 編 アメリカ労使関係の変容とQWL
第1章 アメリカ労使関係に関する理論的アプローチと 歴史的検討
1 アメリカ労使関係分析のための理論的枠組み
2 伝統的な組合型労使関係システムの特徴
第2章 伝統的な組合型労使関係システムの変容とその原因
1 労働市場の変化
2 製品市場の変化
3 「変容」をめぐる議論の検証――KKMに対する批判と反批判
4 オスターマンの所論の検討――変容に関するひとつのモデル
第3章 非組合型労使関係システム
1 バーマとコーハンの所論
2 フォルクスの所論
3 2つの所論の比較
第4章 新しい労使関係システム
1 戦略レベル
2 団体交渉レベル
3 職場レベル
第5章 アメリカ自動車産業分析
――新しい労使関係システムの一事例として
1 国際競争力の低下と新労務管理戦略の展開
2 賃金・付加給付の抑制と雇用保障の充実
3 QWLプログラム
4 80年代の展開
第6章 アメリカ自動車産業におけるチーム方式
1 チーム方式の2つの源流――QWLと日本的経営
2 GMシュリーブポート工場――QWL型チーム方式
3 NUMMI――日本的経営型チーム方式:ストレスによる管理
4 QWL型チーム方式の意義
第 編 スウェーデン自動車産業における労働の人間化
第7章 スウェーデン自動車産業における作業組織改革
1 チーム方式分析の枠組み
2 大量生産体制の原型としてのフォード・システム
3 少量生産体制を成立基盤としたスウェーデン型チーム方式
4 大量生産体制を成立基盤とした日本型チーム方式
5 2つのチーム方式の特徴
第8章 カルマル・ウデバラへの軌跡
1 本章の分析視角
2 ボルボ前夜
3 大衆車の大量生産構想の挫折と商用車への依存
4 第二次大戦後のボルボの変貌とニ度目の挫折
5 ボルボ・システムを生んだもの
文献リスト/索引
内容説明
本書は、「労働の人間化」、「QWL」が現実の産業界や企業においてどのような役割を担い、その必要性がどこにあったのかについて、具体的事例を元に検証する。人間を論じることによる概念の拡散や、当為論・規範論に陥ることなく、時間的、空間的に限定された具体的事例を基礎として考察を展開し、「労働の人間化」の所在を探求している。
目次
労働の人間化論の射程
第1編 アメリカ労使関係の変容とQWL(アメリカ労使関係に関する理論的アプローチと歴史的検討;伝統的な組合型労使関係システムの変容とその原因;非組合型労使関係システム;新しい労使関係システム;アメリカ自動車産業分析―新しい労使関係システムの一事例として;アメリカ自動車産業におけるチーム方式)
第2編 スウェーデン自動車産業における労働の人間化(スウェーデン自動車産業における作業組織改革;カルマル・ウデバラへの軌跡)
著者等紹介
今村寛治[イマムラカンジ]
1960年鹿児島県生まれ。1985年鹿児島大学法文学部卒業。1990年九州大学大学院経済学研究科博士課程修了。九州大学経済学部助手、近畿大学九州工学部経営工学科助教授を経て、現在、熊本学園大学商学部経営学科教授(博士(経済学))
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