出版社内容情報
【内容】
さまざまな問題を含みながら、介護保険制度が立ち上がりました。この初めての試みにたいし、各地でさまざまな実践が今日も積み上げられています。本書は、「高齢社会をよくする女性の会」がずっと取り組んできた、女性、老い、福祉のテーマに、介護保険という切り口を加え、身近な事例を豊富にもりこんでまとめました。
【目次】
まえがき(樋口恵子)
1章 ついに「動き出した介護保険」、見えてきた問題点
執筆者:沖藤典子(ノンフィクション作家)/山崎史郎(厚生労働省年金局企業年金国民年金基金課長〈前老健局計画課長〉)/松島貞治(泰阜村長)/塚田佐(長野市長)/松井フミ子((社)呆け老人をかかえる家族の会長野県支部世話人代表)/米窪千加代((社)長野県連合婦人会会長)/渥美雅子(弁護士)/樋口恵子(高齢社会をよくする女性の会代表)
2章 「老いて安心」の地域を支える市民活動
執筆者:藤原房子(ジャーナリスト)/矢崎和宏(茅野市長)/矢嶋 嶺(武石村診療所)/小林満洲子(シニアライフアドバイザー)/柴山ゆり(「あったかいご」編集者)/林 慶子(高齢社会をよくする女性の会理事)/吉澤久子(評論家)
3章 介護する人、される人の人権を守る
執筆者:井上千津子(金城大学副学長)/下村シズ子(丸子町在住)/滝沢歳ミ(元老後を幸せにする会会長)/加瀬清志(放送作家 出版プロデューサー)/山口光治(社会福祉士 介護福祉士)/福島瑞穂(参議院議員)/吉武輝子(評論家)
4章 「ジェンダー」を超えた「介護」のあり方
執筆者:高見澤たか子(ノンフィクション作家)/小林雅夫(長野市在住)/石田昭平(長野市在住)/市川邦子(佐久市在住)/段 丹映子(漫画家)/手塚英男(元松本市社会教育職員)/金森トシエ(ジャーナリスト)/袖井孝子(お茶の水女子大学教授)
5章 長野県の医療費はなぜ日本一安いのか
執筆者:松村満美子(ジャーナリスト)/林 喜代彦(長 野県長野総合健康センター所長)/若月健一(佐久総合病院老人保健施設施設長)/白戸 洋(松商学園短期大学経営情報学科専任講師)/石毛●子(衆議院議員)
内容説明
介護保険制度スタート後の半年めに見えてきたさまざまな問題点を討議する最初の大会として、第一九回「高齢社会をよくする女性の会」全国大会が長野で開かれた。大会は二〇〇〇年九月二日(土)、三日(日)の二日にわたり、長野県民文化会館において、「新千年紀の家族・女と男・地域」と題して行われた。五つの分科会では、介護保険、地域のあり方、家族のあり方といったテーマとともに、長野県の独自の取り組みについても語られた。本書は、これらの分科会を取り上げて編集し、シリーズ女・老い・福祉の九巻めとして刊行するものである。
目次
1章 ついに「動き出した介護保険」、見えてきた問題点(国が進めている介護保険制度見直しのポイント;介護保険導入後も泰阜村は在宅福祉を維持する ほか)
2章 「老いて安心」の地域を支える市民活動(茅野市は市民主導で福祉サービスを向上させる;「自宅で死ぬ」をめざした山村での医療活動 ほか)
3章 介護する人、される人の人権を守る(ゆとりができて夫の介護にやさしくなれた;介護される側はいいたいことがいえなくなる ほか)
4章 「ジェンダー」を超えた「介護」のあり方(「これは男の責任だ」、一〇年間つきっきりで妻を介護;「ごめんね、ありがとう」を繰り返す妻 ほか)
5章 長野県の医療費はなぜ日本一安いのか(安い医療費は長野独自の施策と地域活動の成果;地域に根ざしたケア体制が医療費を軽減する ほか)
著者等紹介
樋口恵子[ヒグチケイコ]
1932年生まれ。東京大学美学美術史学科、同大学新聞研究所本科卒業。東京家政大学教授。評論家(女性問題、教育問題)。高齢社会をよくする女性の会代表
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