出版社内容情報
【内容】
工業化は不平等を作り出し、貧困を増大させるか。
不平等や貧困は蓄積を促進するか。
英米を中心に不平等と貧困の歴史を明らかにした初の概説書。
本書は進んで、近代化によって崩れたのは家族制度による貧困者保護ではなく、公的な救貧制度だったこと、さらに救貧制度による助成はかつては現代福祉国家の老齢年金よりも手厚かったこと、等々の事実を明らかにする。英米を中心とした歴史における不平等と貧困の初の概説書である。
【目次】
シリーズ編集者序文
はじめに
日本語版への序文
1 不平等と産業革命
2 移住――農村の貧困を逃れて
3 蓄積と不平等――その関係の分析
4 貧困、政策および工業化
訳者あとがき
文献リスト
人名・事項索引
内容説明
工業化は不平等を作り出し、貧困を増大させるか。不平等や貧困は蓄積を促進するか。英米では、最初の質問に対する答えはイエス、第二の質問に対する答えはノーである。ただ、本書は進んで、近代化によって崩れたのは家族制度による貧困者保護ではなく、公的な救貧制度による社会保障だったこと、さらに救貧制度による助成はかつては現代福祉国家の老齢年金よりも手厚かったこと、等々の事実を明らかにする。英米を中心とした歴史における不平等と貧困の初の概説書である。
目次
第1講 不平等と産業革命(クズネッツ・カーブ―現代の横断面分析;クズネッツ・カーブ―不平等の歴史 ほか)
第2講 移住―農村の貧困を逃れて(貧困と農村からの移住―常識;常識の問題点 ほか)
第3講 蓄積と不平等―その関係の分析(アダム・スミス派のトレード・オフ論―成長対平等、そのレトリック;一九世紀アメリカにおける貯蓄と不平等―見せかけの相関関係か ほか)
第4講 貧困、政策および工業化(貧困と工業化についての考察;貧困のトレンド ほか)
著者等紹介
安場保吉[ヤスバヤスキチ]
1930年生まれ。ジョンズ・ホプキンズ大学経済学Ph.D.現在、大阪学院大学経済学部教授。大阪大学経済学部名誉教授
水原正亨[ミズハラマサミチ]
1942年生まれ。大阪大学大学院経済学専攻科修士課程修了。現在、大阪学院大学経済学部教授。社会経済史学会評議員
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